せきねしんいちの観劇&稽古日記
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「地球でたったふたり」の舞台挨拶に登壇するため、新宿K's cinemaへ。 かつては古ぼけたポルノ映画館があったところが、おしゃれなビルになっている。 僕は、映画の中で女装をしているので、すっぴんでは誰だかわからないだろうと、今日は女装して出かける。 文字通り、「家から女装」(!)して出かけた。 こしらえは、この間の「祝/弔」の前半の衣装。 はきつぶしてしまったパンプスだけ、ちょっと高めのヒールに変えて、電車に乗って出かけた。 女装で電車に乗るのは、ずいぶん久しぶり。 微妙に緊張したのだけれど、道行く人には何も気づかれず、もしくは無視され、なんとなくはりあいがないかんじ。 まあ、なじんでるってことなのか・・・ 劇場では、忍成修悟さんをはじめ、撮影以来久しぶりのみなさんにご挨拶。 スクリーンの前の奥行きのない舞台から落ちそうになり、隣の菜葉菜ちゃんに助けてもらったりする。 終了後、劇場の前で、上映を見たお客様に呼び止められ、握手とサインを求められる。 とってもうれしい。 その後、せっかく女装してきたんだからといういやしい気持ちで(笑)、新宿の街を少し歩く。 三越、歩行者天国の新宿通り、伊勢丹。 ここでも誰にも目を留められないのだけれど、伊勢丹の1Fのフロアを歩く気分はなかなか良かった。 少し足を伸ばして、日曜の午後も営業しているバー、タックスノットへ顔を出す。 ここでは、「誰かと思った」とみなさんに驚かれたものの、タックさんに「コンセプトがわからない」と言われる。 うん、たしかにそうかも。きれいになりたいとかそういうのでもないし。メークも抑えめだし。 楽しくおしゃべりしたあと、店を出たところ、向かいの女装のお店から同じく出てきた女装の人の後ろをついて歩く形になってしまう。 店の人が女装してるんじゃなくて、女装した人が行く店。普段着で着て、違う部屋で着替えるというコースもあるんだそう(聞いた話です)。 明らかに僕より年上で、ガタイがいいその人は、シンプルなスーツ姿(スカートだけど)。 もう少し、歩き方に気をつければいいのになどと思いながら、地下鉄の階段を下りていくその人を立ち止まって見送った(あんまり、並んで歩くのもどうかと思ったので)。 家にたどりつき、メークを落として着替える。 舞台での女装とは違う疲れ方をするなあと思い、お風呂を沸かして湯船にじっくりつかった。
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