せきねしんいちの観劇&稽古日記
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| 2007年06月02日(土) |
劇団劇作家「劇読み vol.1」千穐楽1 |
13時開演で「在り処」千穐楽。 今日の舞台では、ラスト近くの板倉さんの芝居が特に胸に迫るものになっていた。 終演後、上演時間が5分近く伸びていたことが判明。 舞台監督の八着さんをはじめとする裏方のスタッフ、それに次の「ドールハウス」のキャストは大変だったそう。 リーディングで5分のびるってどういうことだろう。一昨日の初日の後のダメだしで、やりとりを大事にしてほしいと話したせいか、だんどりに手間取ったせいか、見ているときにはそれほど気にならなかったのだけれど。 同時に、ミラクルのあるビルのエレベーターが故障していたとの情報も。 続いて、「ドールハウス」千穐楽。 開演してすぐ、地震があった。結構大きい。上手壁際にすわっていた僕がつい壁を押さえてしまったくらい(意味なし)。 劇中でマナブくんが、ト書きの中で「地震があったけど・・」とさりげなくアドリブを入れてくれて、客席の緊張がふっとゆるんだ。ありがとう。 ラストまできれいに運んで、無事に終了。 今日、3本目は「フォルモサ!」、昨日の初日を見ることができなかったので、今日拝見する。 きっちり組み立てられた戯曲は、揺るがないんだなあと感心した。 もう一つ、さっきまで「ドールハウス」に出演していた面々、犬塚さん、遠藤さん、伊藤さん、剣持さん、金井さん、マナブくん、それに「在り処」の藤さん、板倉さん、唐沢くんが当たり前のように全然違う役で出演している。 なんだかものすごいことだなあと思う。 俳優のバネというか、心の筋肉というか、そんなもののしなやかな強さのことを思った。 歌舞伎では、一日に何本もの芝居を上演するのが当たり前だ。俳優も、次々違う役を演じていく。 でも、小劇場でこんなふうになることはなかなかないだろうと思う。 やればできるんだ・・・ということと、もう一つ、そんなふうな大変な状況で生き生きと役を生きている俳優さんたちが、とてもすてきに見えた。 最後は「正しい海賊のつくり方」。稽古もリハーサルも全然見ていない。えらいことになっているという噂はいろいろ・・・・。 この回も満員の客席で、キャストの奥山さん、遠藤さんと一緒に立ち見で観劇する。 始まってすぐわかったのは、このリーディングはライブだということ。 トランプのカードになっている台本は、全部で3冊。海賊船「男は奴隷号」の女たち、ママ(明樹さん)、ララ(里沙ちゃん)、リリ(伊藤めぐみさん)が持っているのを、5人の男たちがのぞき込みながら、読んでいく。 しかも動きが激しい。その場の主導権をにぎっているのは誰か。それによって、ララの台本を読んでいた男たちがリリの台本を読むようになったり。カードの一枚を渡して読ませたり。もう、何が起こるかわからない。おもしろさがいっぱい。 ここでも俳優さんたちは、生き生きと生きていた。 唐沢くん、剣持さん、マナブくんは、今日3本目の舞台。それぞれ一時間を超える上演時間で、単独での上演も可能なような作品を2本やった後のこの舞台。 出演者にすら、次がどうなるかわからない状況を、台本を頼りに、助け合って、進めていく。 その真剣さと楽しさ。堪能する。 最後、ほんとに「ブラボー!」と声をかけたかったのを、幕内からは行儀が悪いと思い、がまん。ああ、おもしろかった。 今日、僕は、結局、4本の舞台を見たわけだけれど、心配してたような「まだあるんかい?」というような気持ちにはちっともならなかった。 作家が書いた戯曲が、一つ一つが全然違う、おもしろい舞台として立ち上がっていたからだと思う。 幸せな気持ちで帰ってくる。
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