せきねしんいちの観劇&稽古日記
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夜中、「ムーンリバー」関係のメールのやりとり、フライングステージのHPに情報やフライヤー画像を一気にアップする。 夕方から降り出した雨は、降ったり止んだりしながら、夜中にはざーざー降りに。 猫の姿が見えないので、いつもの出入り口になっているキッチンのサッシを開けてみるが見あたらない。 母親に「外に出した?」とたずねたら、「玄関で雨宿りしてるんじゃない?」と言う。 だったら入れてやればいいのにと思いながら、玄関のドアを開けたら、やっぱりいた。きちんと座って、タイル張りの床の上の何かをじっと見ている。なんだ? 前足でちょっかいを出しているのを、とりあえず抱き上げてみたら、そこにいたのは大きなヤモリだった。 「やだ、また食べかけ?」と一瞬あせるが、ヤモリはまだ無傷なようす。ただでさえ平べったいのがさらに平たくなって嵐が去るのを待っている風情。 ヤモリは漢字で書くと「家守」で、家を守ってくれるいい生き物だと聞いたことがある。そんな方を、猫のおもちゃにしてしまうのはさすがに気が引ける。 抱き上げた猫をそのまま、家の中に連れていき、ドアをしめた。 昔、梅ヶ丘のマンションに住んでいたとき、引っ越したその日の夜、部屋にヤモリが出た。うぐいす色の砂壁とおなじような色の大きなヤモリが、かもいの下あたりにひっそりとはりついていた。ちょっと触ったぐらいでは、動こうともしないで、結局そのまま、その夜は寝てしまったのだけれど、朝になったらもう姿は見えなかった。 その時も、引っ越したその日にヤモリが逃げ出す(そう思えた)なんて……と憂鬱な気持ちになった覚えがある。案の定、その部屋に住んでいた2年間は、仕事ばかりの毎日で、今思うと「何してたんだろう」と考えてしまうような日々だった。 さて、朝方、どうしたろうと、玄関を開けてみたら、ヤモリの姿はもうなかった。ちょっとほっとした。
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