せきねしんいちの観劇&稽古日記
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友人の大ちゃんと泰子さんのおうちへ伺う。去年の9月に生まれた優一郎くんの「命名の儀」とのことで、ご招待いただいた。 本当は、去年のうちに伺っていなければいけなかったのだけれど、10月はのどをはらしてしまい、風邪でもうつしたら大変と遠慮し、11月12月は台本やら稽古やらでいっぱいになってしまって、ようやく新年のごあいさつをかねて。 3カ月の優一郎くんは、赤ちゃんがどんどんかわいくなっていくさかり。甥っ子姪っ子や友人たちの子供もすっかり大きくなってしまって、ほんとに久しぶりに赤ちゃんとの出会いだ。 当時僕が中心メンバーの一人として活動していたTOGETHERというサークルで知り合った二人ということで、今回、形だけの名付け親(実際、命名したのはお二人なので)、ゴッドファーザー(マザーか?)をさせていただくことになった。 食事をして、お酒をごちそうになり、優一郎くんが眠ったところで、さてとばかりに大ちゃんが色紙を取り出してきた。初めて見る「命名用紙(?)」と、筆と墨汁。筆ペンでささっと書けばいいと思っていたのでびっくりする。 昔から書道は苦手。普段書く字は丸文字。筆ペンでも開き直って丸い字を書いてしまっているのだけれど、今日はさすがに丸文字じゃないだろう。おそるおそる筆に墨をつけて、色紙に向かう。墨の匂いがすがすがしい。 優一郎くんの「優」の字は、にんべんがシンプルなわりに右側のつくりがもりだくさんだ。バランスが取れない。なんとかおさまるようになったら、今度はにんべんの二画目のまっすぐな縦の棒(?)がむずかしいことに気づく。 手を何のささえもなしにまっすぐ動かすことの困難さにぶち当たる。富士見丘小学校の宮校長先生のことが頭に浮かぶ。もっとふだんからやっておけばよかったと思うが今さら何を言ってもしょうがない。へろへろになりながら、何とか書き終える。 まっさらな色紙に大ちゃんが書いた「命名」の文字も、泰子さんいわく「今日はじめて練習するから」ということで、僕に負けない微妙さ。ちょっとほっとする。 ともあれ、元気にすくすく育っていってほしいと思う優一郎くんだ。 臨月間近でフライングステージの舞台を見に来てくれた泰子さんだが、今日はまた一段と元気そうだった。母親になってとても力強く、たくましくなったようだ。友人の元気でしあわせな姿を見るのはとてもうれしい。元気をもらって帰ってくる。
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