せきねしんいちの観劇&稽古日記
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駅前に古着屋ができた。 もともとは、ノーブランドのレンタルビデオ屋、その後、ゲームセンター、100円ショップと、どんどん変わっていって、ついに古着屋。向かいのマンションの1階に大きな100円ショップができたので、方向転換したらしい。 こんな田舎で、ニーズはあるのか、ちゃんとしたものがあるのかと、かなりうたがっていたのだけれど、それなりに商品の回転もあり、おばさんの普段着系中心の品揃えのなか、ときどきおもしろいものがあって、あなどれない。 駅の電車の時間が微妙だったので、時間つぶしに店をのぞき、赤いスプリングコートを見つけた。 古着じゃない、デッドストックもので、知っているデザイナーの名前がタグに入っている。予備のボタンに共布もついてる。 レディースのLサイズなのだけれど、羽織ってみたら、ちょうどよかった(胸回りはちょっと余るくらい)。 真っ赤というか、オレンジに近い色は、かなり派手。でも、ここで買っておかないと後悔しそうだったので、とりあえずゲットする。 レジのお姉ちゃんに「あわせが逆ですけどだいじょぶですか」と聞かれ、「全然平気」と答える。 そのまま出かけた帰りは雨降り。レインコートがわりに羽織ってみる。 ジャン・パトリック・シャンリイの芝居に「赤いコート」というのがあったのを思い出す。 白いパンツにブルーのシャツに赤いコートという出で立ちが、街のウィンドウに映ると、きっぱりした色味に目が覚めるようだ。 気持ちも明るくしないと着れない服を買ってしまった。いつもより少し余計に胸を張って歩く。
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