せきねしんいちの観劇&稽古日記
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ル・テアトル銀座に青井陽治さん演出の「ちいさな歳月」のゲネプロを見にいく。 カナダの劇作家、ジョン・マイトンの戯曲。ウィリアムという詩人をとりまく女性たち、母と姉と妻と娘が紡ぐ50年の物語。稲本響さんの生演奏の音楽が全編を包み込む。 母親役新橋耐子さん、妻の長山藍子さん、姉の岩崎加根子さんのまさに「女優競演」の舞台だった。火花を散らすやりとりというのは全くないのだけれど、静かな静かな時の流れの中で、それぞれが見せる「老い」のありようが、圧倒的だった。ぼけてしまった場面の新橋さんの大きな芝居。ずっと若々しいままだったのに、最後にふっと歳月の重さを感じさせる長山さん、そして、少女から60代へと「的確に」年齢を重ねていく岩崎さん。それぞれがとっても見事だった。 松田洋治さんと藤谷美紀さんが、若い者代表のような登場のしかたで新鮮。音楽とのアンサンブルも見事な、しっとりしたいい芝居を楽しませてもらった。 青井さんにご挨拶して、銀座の街へ。雨の中、少し余計に歩いてから地下鉄に乗る。
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