せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2005年03月18日(金) 「二人でお茶を TEA FOR TWO」3日目

 朝、地下鉄に乗っていて、一旦ホームに降りたら、一緒に降りた男の子が持っていた缶コーヒーがちゃぷんとはねて、僕の顔とコートにかかった。びっくりしてとっさには怒ることもできずにいたら、「すみません」とシンプルに謝って、彼はどこかに行ってしまった。しょうがないので、トイレで顔を洗い、コートのシミをふきとる。
 マチネの開演前に演出助手のノグから昨日の舞台についての細かい話。
 アップをして、台詞をさらって、マチネの開演。
 夜の公演までの時間、昨日から近くのコンビニでカップ麺を買ってきて、みんなで食べている。朝は暖かかったのに、午後になって急に冷えた、雨も少し降ったし。暖かいモノが恋しい気分。
 夜の公演のラスト近く、むせてしまって、舞台上で咳き込む。こんなのはじめてだ。今日は朝から花粉症もきつくて、目がしぱしぱしていたのだけれど、そのせいだろうか。もう、だめかもしれないと思いながら、何とかなってほっとする。
 終演後お客様に挨拶して、感想をうかがう。
 こんなに裸になった気持ちになる芝居もない。実際舞台上で僕は二度、裸になるのだけれど、そのことよりも、これまで書いてきた芝居の集大成のようなものになっているせいかもしれないなとも思う。
 カミングアウトの問題、エイズの話、パートナーシップのことなどなど。20歳から45歳までを演じるというのも、ある意味、引き出しを全部開けてしまっている気がする。ドラァグクィーンも登場するから、古典に向き合うとき以外の僕は全部あると言ってもいいかもしれない。
 二人芝居は、「次、僕の番だっけ?」と思うことがない。相手の次は常に自分だ。
 それをただの順番にしてしまうのか、そうしないではいられない言葉の積み重ねにするのかは、大きな違いだ。
 25年の時間を舞台上で過ごす森川くんは、いつもの共演者以上に特別の人だ。
 「もたれあう」のではなくて「支え合う」、かけがえのない、信じられる相手役。
 今日もまた幸せな時間を過ごさせてもらう。
 今日までの5ステージで、明日からは折り返し。
 どこまで行けるのか、わくわくしている。


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