4つの季節を重ねながら

2002年06月27日(木) 一日中笑っていた日 vol.1

   今日は長〜い私的日記です。



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先週の日曜日、夜10時を過ぎて家に帰ってきて、なんだか一日中笑っていたな〜と思い出して苦笑してしまいました。

晴れているのに、雲が太陽を隠しているおかげで暑すぎない午後、4月にパーティで知りあった日本人女性のフォトグラファーさんとカフェで再会しました。

彼女が育てているシソをいただけるというので、わたしはお礼に自分で作った石けんを持っていくことになっていたのです。

カフェは窓を開けきっていたので、テラス席でもないのに風と太陽が気持ちよくて、ランチにサラダとキールを楽しみながらの交換会。

その後は、彼女の写真が載った日本の雑誌を見て。

わたしがお願いして持ってきてもらったので、見ながら遠慮なしに使ったフィルムや照明について質問して、感想を言って、彼女も丁寧に答えてくれて。

そのあとは、共通の知人の噂話、滞在許可証の更新の話、日本のクライアントとの撮影のはなし、フランスのクライアントとのはなし。

彼女はスチールのフォトグラファーで、わたしはムービーのカメラアシスタント。

彼女は日本でアシスタントをするまえ、ファッション誌で有名な出版社にいて、わたしはフランスに来るまえ、TV局にいて。どちらもそのときは社員だったわけではないけれど、それぞれ日本のマスコミの内情も少しは知っていて。

いままでずーっと「ちょっとずれているけれど似ている業界」にいたからか、在仏期間がほとんど同じくらい?だからか、とにかく話が尽きなくて。

お互いに滞在許可証のはなしに絡んで、Police で見た警察のトンデモな発言や行ない、フランスの撮影技術者のトンデモな行ない、日本人に受けるものの傾向とフランス人に受ける傾向の違い、日本とフランスのぞれぞれの業界の問題点、どんな写真 or 映画の撮影監督が好きか、などなど。

「日本でアシスタントしてると怒鳴られるんだよね〜。日本では怒鳴られることもアシスタントの仕事のうちだよね〜」なんて話題でも、お互いに暗〜く愚痴るよりも、笑って流すタイプだったからか、話をしていて楽しくて。

いままで、きちんと法律的な問題をクリアして、日本とフランスと両方のクライアントと撮影の仕事をしたことがある人とは話したことがなかったので、1つ1つの話題で「こんなにはなしが通じるなんてー!」と嬉しくて、カフェをはしごして話し続け、気がついたら夜の9時過ぎ。(笑)すっかりお酒に弱くなっているわたしは眠気に襲われてしまいました。

お互いにカメラとレンズとフィルムと照明機材を使って仕事をすることに変わりはないのです。違うのは、わたしが扱うカメラは基本的に映画なら 24 画/秒、日本の CF 向けなら 30 画/秒という高速でフィルムが回転すること、彼女は撮った写真を紙に焼くのに、わたしのほうは上映用のポジフィルムに焼くか、超高性能スキャナにかけてビデオ信号にトランスファーすること、わたしが扱うカメラは撮影中レールの上の台車やクレーンに乗せられたりしてよく動くこと、くらい。

それだけの違いでも照明などを見る視点は微妙にずれているものだからお互いに相手の話しから学べるところがいっぱい。それなのに、途中でわたしが眠さでギブアップしてしまったようなもので別れ際に、「今度家にも遊びに来てね〜」とお誘いを受けてしまいました。

わたしのほうはすっかり甘えて、今度彼女が自分で写真を引伸すときと、撮影に大型フラッシュを使うときは見学させてねとお願いして。



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   あんまり長いので明日に続きます。



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