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2006年12月05日(火) 照れたりしないで心から!


フーファイターズのライブを見に行きました。
お目にかかるのはお初でございますが、おもいかえせば深夜番組「Beat UK」で流れていた「Everlong」のPVにひとめぼれしてからおおよそ9年越しの恋。ドラマーのテイラーに至ってはアラニスモリセットのバックバンド時代からとんでもないカワイコちゃんだな〜と目えつけてましたよっと無駄に大声で叫びたくなる次第でございます。

会場はなんだかバンドに似つかわしくない武道館。アリーナがスタンディングのため基本的に荷物の持ち込みが禁止らしいのですが(私と連れは荷物最小限だったので預けずにすみました)、もともと武道館内にはロッカーがないので、外のクロークと称した簡易テントに500円も払って預けなきゃいけないらしい。そのため寒空の下、Tシャツに着替える猛者が多数…。コレ、拷問だろー…。

早めに入ったので、けっこうすいてる。(ちなみに会社は休みました…)ブロックは後ろだったけど、ほぼ最前の端がとれたので前にひとがいなくてラッキー。でもけっこうスタッフ少ないから無法地帯っぽかったです武道館。カメラの類はもちろん、スタッフが見てないスキに柵乗り越えたりしてるひと多かった。どーなの。

フーファイターズのみなさんはおりこうさんなのでミックのように焦らすこともなく、開演時間の7時をあまりすぎることなく一気に照明が消えて登場。キャー。わたしは他の誰よりもテイラーホーキンス氏が見たかったわけですが、さすがにデイヴグロールそのひとをまのあたりにするのは感慨深かったです。もはや歴史上の人物というか、物語の登場人物っていう感じ。このひとがニルヴァーナのドラムを、Everlongのドラムを……。
そしてテイラーちゃん(めんどいので「テイ」と呼びます。デイヴも「テイ」とか「ティー」とか呼んでました。かわゆいですね)、あの、ハニーゴールドの金髪!細面!二の腕二の腕!あー…夢にまで見たお姿だわ。しかもやたらドラムへの照明が凝ってるため、よけいにキラキラして見えるのです。たぶんこれはデイヴがテイをよりかわゆく見せるためにいろいろ頑張ったんだな、と思った。愛だね。

会場の音響はよくないけど、もともと歪み系シャウトなので、ま、こんなもんかしら。たのしみにしてた「Best Of You」を2曲目くらいでやって、かなりテンション上がりました。(どうでもいいですけどこの曲では「Best」という単語が44回出てくるらしいですよ。)
それからデイヴは8年前の単独公演で気分が悪くなって5曲やったあとトイレに行って戻ってくるって約束したのに結局ダメでそのままついに戻らず公演中止になったというときの話を、ひじょーにわかりやすい英語とジェスチャーでコミカルに話していて、すごいおもしろかったです。英語の先生みたいなゆっくりさでした。しかもその「途中でいなくなって本当にごめん」という話に合わせて「Up In Arms」という、「きみを見すてたオレだけど、いつだってきみのことを思い出していたのさ」みたいな歌詞の曲にうつったのが何気に超すごかったです。策略家だなぁ。
「Up In Arms」もそうですけど、最新アルバムの曲ばっかりかと思っていたらまったくそんなことはなく、むしろベストソングよせあつめというかんじのセットリストでした。アルバム持ってない同行者もほとんどの曲聞いたことあったと言っておりましたし。私の大好きな「The Colour And The Shape」からも大盤振る舞いで6曲。8年前の埋め合わせだろうか…?

それにしても、本当にロックバンドだなーと関心。ライブ用アレンジも多いし、延々と掛け合いやソロが続いたり、ドラムソロまであった。テイのドラムはほんとにいきいきキラキラしてて、聞いてると寿命が延びそうです。ありがたやありがたや。
長かったドラムソロに圧倒されて、一息ついたところ、デイヴさん、熱っぽくテイをみつめてから
「I love Taylor, I really Love him」
などとつぶやきはじめる。ほんとうに胸を揺さぶるドラムだったのでそれだけならまだわかるのですが、だんだん、
「Sometime It's difficult to love a man, but it's ok」だの、
「such a beautiful and perfect night....」だの、
おやおや暴 走 し は じ め ま し た よ こ の ひ と!
そのあともテイに何度も何度もアイラブユーと愛をうちあけまくるデイヴ。テイは基本ノーコメントですが一回マイク向けられて、照れながら「I know」ってゆってた。おいおいI knowっておまえ普段からどんだけいわれてるんだ。それからデイヴさん、
「This song is for Taylor...」
といって「Big Me」をしっとりと歌いだす。あのー、デイヴさん、そういうのはライブでなく自宅でやってください。

それから個人的には「Hey, Johnny Park!」という失神しそうなほどかっこいいイントロを持った曲をやってくれたのに狂喜乱舞でした。このドラムがまた犯罪的。

それでまあそれからは普通のライブとして盛り上がり、終わり、アンコール突入。アンコールでテイがメインボーカルやる曲になったんですけど、そのときまたデイヴ暴走、アイラブテイラーの嵐。「テイラー、トーキョー、トーキョー、テイラー」と、テイラーと客を代わり代わりに指差したり。よくわからないすよデイヴさん。でもデイヴさんが超幸せそうだからまあいっか。
なんというかデイヴさんはもうテイと一緒にやって9年くらい経つのに、いまだにテイがかわいくてならないらしく「みてみてうちのこ!かわいいでしょ!」と、テイのかわいさを全世界に発信しようとしているように見えます。いつまでもつきあいはじめみたいな感じです。同行者が「デイヴってテイのソロアルバム買い占めて親戚に配ったりしてんじゃないの」とか言ってましたけどそんな気もしてきます。心配です。

デイヴがありったけの愛で紹介したくなるのも当然と言いましょうか、テイのドラムヴォーカルはほんとにかわいかったです。ライトを一身に浴びてキラキラしてました。まさにゴールデンボーイ。デイヴじゃなくても惚れます。終わったあとのデイヴは「いいだろー!こんなかわいこちゃんがうちのドラマーなんだもんね!」というかんじで非常に自慢げでした。何このバンド。

あまりの愛をみせつけられて脳が沸騰してしまいましたが、アンコールのシメはあの曲でした、私が大好きな「Everlong」。こればかりはデイヴさんも「This song is for you」と観客にいってました。しかもよくネットで見るライブ映像ではアコースティックバージョンにしたり、サビを一オクターブさげて歌っていたのですが、この日はちゃんと衝動的で情熱的なロックバージョンでした!やっぱこれですよ!魂から絞り出すような叫び!本当にすばらしい曲だとあらためて実感いたしました。
あーもうこの曲のドラムを叩くテイを持って帰りたかったですよ…サウンドもビジュアルもうつくしすぎる…あのまま箱に入れてお持ち帰りしたい…でもデイヴに殺されんなぁ。。

ライヴ後はイタリアン食いながら同行者とフーにはびこる愛について語りまくりました。同行者はごくまっとうな人間で腐った思考とかないはずなのに「Everlongをテイへのラブソングに脳内変換しよう」とか素晴らしい発言を次々と繰り出していたので歌詞検証大会とかになりました。あとテイとカートの髪型同じなのってどうなの!とか邪推したり。た、たのしー!
たいへん盛り上がったので帰ってきてからこのDVDを即注文したんですけど、ここで見れるわずかな部分でもすでにふたりでアイラブユーアイラブユーファッキンファッキン言いまくってます。早く届かないかなー。

普通にロックバンドとしてのかっこよさも堪能したんですけど、結果的に、ライブというより友達の結婚式にいったようなあったかい気持ちになりました。この地上に愛が存在することを全身全霊で証明するロックバンド、フーファイターズ。今後はそーいう点で注目したいと思います。(えー…)


ちなみに着ました、ルーファス全裸Tシャツ。

ただ会場が寒くてライブが始まるまで上着着てたので、あんまり羞恥プレイできなかったのが残念です。最初は恥ずかしいかもなーと思ってたんですけど、だんだん「ルーファスのギャランドゥを世に知らしめなきゃダメじゃんオレ!」みたいな不思議な高揚感が。危険な兆候だ。まあ、また何かのライブで着ようと思います。
ちなみに同行者は「え、ちょっとこれ、大事なとこがちゃんと隠れてないんじゃないの!」とルーファスの指の隙間に興味津々でした。そーなの、かくれてないのよ。


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