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2006年08月14日(月) エブリバディ、レイズユアハンド


サマソニ録その1。
(無駄に長いですよ!)

■LIVING THINGS www.livingthingsmusic.com
前知識はネットでちらりと予習したのみ。しかもわたし直前までLiving Endと勘違いしてた。最低だ。でも、黒服に身を包んだ細身で長髪の外人兄ちゃんたちを見ると、問答無用で元気が出ますね!
曲は踊れてなかなか激しくて、ライブ向き。ヴォーカルも華があってよかったんですが、バンド紹介も特にないままのいきなりMCで「we hate Bush!」、客にも「Bushに中指突き立てろ」と指示。ええー、なにこのひとたち。熱いよ。意外とポリティカルだよ。
それからヴォーカルが「エブリバディ、レイズユアハンド、ピース!」と言いはじめたと思ったら、「ピース!」「ピース!イエーイ!」「ピースピースゥ!」と両手ピース。みんな両手ピース。ギタリストもベーシストも両手ピース。ステージも客もみんなで、今時小学生くらいしかしないのではないのかという両手ピース。ええー、なにこれ。シュール。
そのあとも時々途中でピースタイムが。そのたびにみんなで「ピースピース!」と両手ピース。あー、これが平和かなぁ…。
途中でバスドラムが壊れて、交換してる間にギタリストが即興で繋げるというハプニングもあったのですが、最後の曲ではヴォーカルが客席に降りてきたりもして(近かった!)、朝からテンション高くてかなり楽しかったです。このあと他にも今流行の元気系若者バンドを見たけど、彼らが一番すてきだったなぁ…

■TWO GALLANTS www.twogallants.com
ギターとドラムの2人のみのバンドという変則的な構成。公式サイトで配られてた「Nothing To You」がものすごく気に入ったので、楽しみにしていたのですが……予想以上でした……

▽ライブの印象によるトゥーギャランツ妄想
・ドラマーは手塚治虫の火の鳥黎明編みたいに、なにかで大怪我したときにテントウムシの姿に戻ってしまって、「オレはあのときおまえに助けてもらったテントウムシだ……おまえがドラマーを欲しがっていたから……オレはおまえの望みを……ガクッ」とギタリストの腕の中で事切れそう。(うわ、泣ける!)
・ドラマーはヤク中か、アル中か、ヤク中を克服したアル中
・ドラマーは更生施設を裸足で抜け出してきた
・ドラマーは2日間くらい目を離すと死の危険がある(ベッドから落ちたりして
・ドラマーはベジタリアン
・ドラマーは丸まって眠るタイプ
・ドラマーは風呂にあんまり入らないくせに潔癖性
・ドラマーは森にいくと蝶々が集まってくる
・あと子鹿とかも集まってくる
・ギタリストはドラマーの足とか洗ってあげてる
・ふたりの出会いは道ばたで雨に濡れているドラマーをギタリストが発見して傘を傾けながら「おまえもひとりなのか…俺もひとりだ」とかいって家に連れて帰ったのがはじまり
・たぶんふたりはうっかりデキている

まあ実際いろいろ違いますけどね!(おさななじみらしい)こんな妄想がどんどん膨らむようなバンドでしたよ!特にドラマー、あんな繊細というか、ちょっと突つくと血が出そうな雰囲気のひとははじめて見ました…

セッティングから自分たちでやっていたので(相当こだわりがありそう)、セッティング後ほぼそのまま演奏に入ってました。2人きりなので、ステージ中央にギターとドラムがちんまりと集まっていて、ドラムがよく見えたのが嬉しかったです。
イエスキリストのような風貌のドラマーが猫背で座っている姿は、ドラムというより車椅子に座っている感じ。ドラムの配置はものすごく変で、(おそらく最小限の動きで最大の手数ができるようにしてあるのかと)叩いていないときは電池が切れたみたいにじっとしてるのに、叩きはじめると壮絶。PCで曲だけ聞いたときはよくわからなかったけど、かなり凝った、手数の多い、硬質な音。猫背のままうつむいて叩いていても、かなり複雑な部分もアイコンタクト無しでぴったり音を合わせてくる…。その光景に呆気にとられたまま、1曲目が終わったときにドラマーが蚊の鳴くような声で「…サンキュゥ…」ってつぶやいたのには心臓を奪われました。
そうして客を置き去りにして延々と続く、衝撃的なパフォーマンス。そのあともMCはほとんどなく、ギタリストに至ってはチューニング中に客が叫んだら「シッ!」という始末。わーなんだこいつらおもしろい。ライブではあるけど客と共有するとかそういうのではなく、ふたりきりで完全に世界が閉じてて、それを客は呆気にとられて見入ってしまうというか。なんかもうむしろそれが爽快だ!す、好きだ!
あー…「Steady Rollin'」と「Nothing To You」が頭からずっと離れません…

しかしこの繊細ドラマー、名前が「タイソン」っていうらしい。
ありえない!詐欺だ!名前が強すぎる!

>試聴できるマイスペース
http://www.myspace.com/twogallants

■Copeland
野外へ移動。移動だけでも陽射しが強くて死にそうな上に、このステージは特に容赦のない炎天下でかなり厳しい。そんな中で聴くコープランドさんの涼しいサウンドは妙な感じでしたが、「No One Really Win」がよかったのと、ベーシストが異様に陽気でフレンドリーで歯が白くてさわやかだったのが収穫でした。(でもベーシスト、首に黒のチョーカーとかしててちょっとゲイっぽかった…!)
ただ、うまくて演奏が安定してるぶん、あんまりCDと違う種類の感動はないかと。というかこのとき私も友人もトゥーギャランツ・ショックからまだ全然回復できてなかったのが大きいか。

このあと別の会場でこのバンドのギタリストとドラマーを見た気がしたんですけど、本物だったのかな…。アークティックモンキーズみにきたのかな。

■WE ARE SCIENTISTS
サイエンティストなら白衣とか着ればいいのに…と思ったけどThe Great Escapeはよかった。うん。あとはオーディエンスがおとなしかったです。(このときまだトゥーギャランツ・ショックから回復できてなかった。

■THE KOOKS
若いなーうまいなー多彩だなー女の子ファンが多いんだなー巻き毛は地毛かなぁとかいろいろ思ったけど、これといって特になし!(このときまだトゥーギャランツ・ショックから以下略


なんだかもう力尽きそうなのでいったん力尽きます!


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