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2005年11月25日(金) きみをあいしてるよ!


くらいはなしです。


ここのところ入院していた愛犬アルカージィ君の病状が急に悪化しました。
なんだか危なそうだという連絡が母から入ったので、会社を早退させてもらい、面会しにいきました。いろいろかんがえていたら会社から家までずっと電車の中でも泣いてしまい、恥ずかしかった…涙より鼻水が出るんですよ…。

お医者さんの説明(何かいろいろな数値を調べてそれぞれの値について詳しく説明してくれたけどあまり頭に入らなかった…)もなんだかもう本人の体力に任せるしかないとのことなので、ほんとうにそういう段階にはいってしまっているようです。
あんなに元気だった子がどれほど弱ってしまったのだろうとこわくてこわくて会う勇気がなかなかだせなかったのですが、いざ見ると、ぐったりとして動くこともできない姿でも、ほんとうに生きているうちにまた会えてよかったと思いました。あまりの弱々しさと不吉な予感に悲しくもあったんですが、それでもなでるとあたたかくて、嬉しかったです。あたたかいというだけでこれだけすばらしいと思えるんだから、もしまた走ったりしてくれることがあるなら、それはどれだけすばらしいことだろう、そのために何かできるなら何だってするのに!
最初は静かになでていたのですが、耐えきれなくなって泣き出してしまったら、アルカージィ君はつらそうに頭を持ち上げて、私の手にもたれかけてきました。あんな小さな生き物が死にかけていて、意識ももうはっきりせず、動くこともままならないというのに、泣いてる私を気にかけて体を起こしてくれたんです。人間ではなく犬なのにあまり騒ぎ立てるのはどうなのかと思われるのかもしれないのですが、そのとき、ああ私はこの犬がほんとうにほんとうに好きだなぁ!これってきっと愛だなぁ、間違いなく愛だ!と思いました。なによりも誇りに感じました。死の床にいるきみが頭をもたれかけてくれたことはどんな栄光にもまさる。私はそんな栄誉に値するんだろうかと思う。


あした、あさってと、どうなるかまだわからないのですが、いろいろ覚悟や準備をしなければならなくなるかもしれないです。なんだか何もする気がしないのですが、なんとなく「カラ兄弟」のゾシマ長老の回顧録のところが読みたいなぁと思ったのでひたすら読み返したりしてます。ううむ、やはりこういう気分のときに最適な書物だわ。


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