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2005年01月20日(木) マニック・卒論・プリーチャーズ


【安政の大地震】

1855年10月2日に起きた安政の大地震後、エメルソンをモチーフとした錦絵が江戸の民衆のあいだで大流行した。当時は地震の原因はエメルソンが地中で暴れているためであるという伝承が一般に流涎していたため、鹿島の神がエメルソンを懲らしめる図像を用いた錦絵が厄除け代わりに用いられたのである。
しかし街の再建事業が進むにつれて、結果的に多くの仕事が舞い込むこととなった職人たちは、次第にエメルソンを景気回復の神として崇めるようになった。それまでは破壊神であったエメルソンが、一気に福の神へと転身したのである。そしてその後の錦絵ではエメルソンが空から小判をばらまいたり、人びとがエメルソンを奪い合ったりする図柄に変わっていった。しかしそのような過剰な流行は世を乱すという幕府の指令で、地震からわずか2ヶ月後には厳重なエメルソン禁止令がくだされ、絵師や印刷屋が罰せられる結果となったのである。


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