昨年はNHK朝の連ドラ『ゲゲゲの女房』のおかげで、水木しげるブームが沸き起こって、相次いで出版物が発売されるし、各地で絵画展などイベントも盛り沢山で、水木ファンとして嬉しい悲鳴を上げていたのですが、ブームなんて去るものでドラマが終われば静かなもので、出版物も例年のペースに戻っているのですが、久しぶりに、これは買いだという出版物が出ました。『貸本版 鬼太郎夜話 完全復刻版BOX』 昨年、『墓場鬼太郎』『悪魔くん』『河童の三平』等に続く貸本版の完全復刻BOXシリーズの新刊です。後に月刊のマンガ雑誌『ガロ』の出版社(青林堂)を立ち上げた長井勝一氏による貸本出版社時代に発売された三洋社版のマンガです。これが、当時と同じ装丁で復刻されるなんて感激です。特別付録は、水木先生が手掛けた傑作表紙の複製原画4枚。もう1冊は、『怪奇と風刺作品集』数十年ぶりに単行本に掲載のマンガや初収録の貴重なマンガが収録されています。怪奇、風刺、ブラックユーモア、ナンセンス漫画、エロマンガまで、水木先生の得意とするジャンルが幅広く読める1冊です。