白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2003年03月27日(木) 観劇して感激@トーマの心臓

昨夜は友人の代理でスタジオライフという劇団のお芝居を観に行ってきた。
団員は全て男性。女性役も男性がする……という宝塚みたいな劇団だった。
演目は、あの萩尾望都原作『トーマの心臓』
あっち系……もといヤオイ系が好きなオタク女なら誰もが通った道と言われる名作。
しかし私は子供の頃読んで、サッパリ意味が分からず
そのまま再読することなく放置してあったらしく
話の筋は、まったく知らないままの突撃となった。

「いやぁ。キツイ劇団だから、誰でも気軽に誘えないのよ」

友人は、そんなことを言っていたが……たしかにキツかった。
だいたい外国人が登場する作品を日本人が演じるだけでもキツイのに
耽美系だし、しかも主人公達は思春期の少年なんだもの。
「オスカー」だの「ユーリク」だのと舞台で熱くなられても、正直辛い。
開演30分は修行のような感じで観ていたのだが
思いがけず面白い芝居で、途中から夢中になって観てしまった。
原作が素晴らしいのもあったろうし、芝居が良かったのもあったろう。
いつしか舞台のキツさなんて、どうでも良くなってしまっていた。

音楽は「ここはコレでなきゃ」という選択で感じが良かったし
演出も素敵で、舞台装置も美しかった。
途中、ちょっと寒いところがあったけれど、それほど気にならなかったし。
何よりも私は、ストーリーに夢中だった。登場人物達が、みなそれぞれに、いい子で……
それぞれに間違っているのだが、しかし「いい子」だったのだ。
「さぴしさ」だの「孤独」だの「愛」だの気恥ずかしい言葉がたくさん出てくる話なので
漫画でなければ「舞台」という、一種隔離された世界が良いのかも知れない。
「人はさみしいから、愛を知らないと生きていけない」なんてことを
テレビの画面で演じられた日には、きっと引いてしまうだろうから。

これは原作の漫画をちゃんと買って、読まなくちゃなぁ。

昨夜は千秋楽だったらしくて、原作者の萩尾望都が会場に来ていた。
個人的に彼女の作品は大好きなのだが、キツイ作品ばかり描く漫画家さんなので
作者もさぞや……などと思っていたのだが
存外、感じの良い女性だった(私の席の近くに座っておられたのだ)
好きな作品を描く作家さんが感じの良い人だったというのは嬉しい事実だった。

朝っぱらから日記を書いてしまうほどに、昨日は良い舞台を観れて幸せだった。
チケットを買っていたのに、観れなかった友人は気の毒だったけれど。
さて。そろそろPCを落とさなくちゃなぁ……今日も頑張って仕事へ行こう。
そんなこんなで、昨日の興奮褪めらぬまま今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2002年03月27日(水) 従姉弟の結婚。応援しちゃうな。私は。

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