白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2002年02月08日(金) 家族だから分かり合えるだなんて幻想だと思う。

えぇっと。毎度、馬鹿馬鹿しい話にお付き合いいただき
不肖、へなちょこ日記書き白蓮
ありがたくって座布団になんざ座ってる場合ぢゃござんせん。
↑ちょっと落語家さん風で。
今日も、1つ馬鹿馬鹿しい話にお付き合いしていただけると
感謝、感激、雨、アラレ、「うんざり麦チョコ」の嵐でございます。

なんて口上はこの辺にして。
↑こんなこと書いてるから長い日記になってしまうのですな。
かたじけない。タイトルから容易く想像できると思いますが
本日もまた、湿っぽい日記を更新させていただきます。


「家族だからこそ理解できる」
なんて言葉がありますは、あれは、いかがな物だろう?
……と私は常日頃から思っています。
少なくとも我が家の場合は「理解」できてません。マジで。

あれは私が3歳の時でございました。
母と2人で私が「乳児」だった頃のアルバムを見ていると
母の手でコメントが添えられている写真がございました。
ちなみに、コメントはこんな感じ↓

「つつましく、心豊かな女性になってほしい……」

まだ脳味噌が未発達だった当時の私には
「つつましい」という言葉の意味が理解できなくて
母に真意をたずねました。母は3歳児の私にも理解できるように
「つつましい」という言葉の意味を教えてくれたように思います。
そして3歳児の私は思ったのです。

私と、この女性は別の次元で生きているのだなぁ……と。

3歳児の私は、幼いながらも自覚していたのです。
私は、どう頑張ったって「つつましい女性」にはなれないってことを。
事実、こうやって自分のくだらない日記を公開しちゃったり
「宝塚変身写真館」に出掛けてコスプレをするというのは
「つつましい」とは言い難い行為だと思われます。

しかし、母も私が理解できないと苦しんだ事があったのだそうです。

それも、また、私が3歳児だった時のことです。
ある日、私は愛用の三輪車ごと、ドブに落ちてしまったのです。
汚いドブから私を救い出した母はどうしてドブに落ちたのかを
私にたずねました。
で。
私が母に返した返答は母の脳味噌では考えられないことだったそうです。

あのね。目を瞑って三輪車を漕いでみたの。
そしたら、どこか違う世界に行けるんぢゃないかと思ったの。
でね。気がついたら私、ドブに落っこっちゃってたの。

この時の記憶を、私は26年経った今でも鮮明に思い出すことができます。
未知への世界への期待と、不安に満ち溢れて
目を瞑って三輪車を漕いだ瞬間の、恍惚とした陶酔感も
ハッと気がついた時、ドブの中にいた自分の姿も
その時感じた、この世の果てを覗き見てしまったような
とてつもなく、こっぴどい絶望感を。

三輪車で異次元にトリップすることに失敗した3歳児の私は
突拍子もないことをするのは子供の特権だが
それも度が過ぎると世間から変な目で見られるようだ
……という自覚ができるまで
様々なチャレンジを繰り返し、その度に母を悩ませたのでした。
↑どれも、これもが馬鹿げたチャレンジではありましたが。

そんな、こんなで理解し合えない「母と娘」ではありましたが
今では凡庸な「乙女がちなオバチャン」と「世間並(?)のオナゴ」として
そこそこ穏やかな生活しています。
もちろん、今だって理解できているとは言い難いのですが。
これに「死んでしまった父」と「愚弟」が加わると
「まったく理解しあっていない家族」の一丁上がりです。

家族だから理解できるというのは幻想ではないかと私は思っています。
「幻想」とい言葉が適切でないなら「願望」とか「理想」
……というような言葉に置き換えてみてもいいかも知れません。

理解することはできていませんが、なんとか「歩み寄って」
狭いながらも「まぁ、それなりに楽しい我が家」という感じです。
もっとも「それなり」というあたりは微妙な言い回しですから
いつ「険悪」とか「最低」に変化したって不思議ではありません。

さてと。
なんとなくオチがついたところで今日の日記はこれにてオシマイ。
私、日記なんて書いている場合ぢゃないのです。
フィギュア・コレクション『松本零士の世界』についてくる
麦チョコを頑張って食べなければいけないのです。

麦チョコを頬張りつつ、今日の日記を読んでくださった方の3連休が
楽しくて、ラッキーで、有意義なものでありますように♪


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