金色の夢を、ずっと見てる

2008年10月20日(月) 連休日記その2

連休後半の日記をまとめていきます。長いですよ〜。


10月17日(金)
この日は終日外出。というのも、家にいられない事情がありましてね…

実はこの日、地元の清掃活動があってたんです。男性陣が清掃活動をしてる間に、女性陣が1軒のおうちに集まって昼食の準備をして、作業が終わったら打ち上げと称して昼食から夜まで延々飲み会が続くという地域行事。年に2回ぐらいあります。数日前に義母が来た時に
「17日に清掃活動があるんだけど、咲良ちゃんはその日は平日だから仕事よね?」
と言われ、何気なく
「あ〜そうですね、金曜ですね」
と言ったら
「うん、わかった。じゃぁ来れないって言っとくわ。大丈夫よ、お弁当の都合があるから人数さえはっきりしてればいいから(^^)」
…というやり取りがあったのです。

義母が帰ってから
「あ、その日は私、休暇中なんだっけ」
と思い出したのですが、だからって活動に参加するのは面倒くさい。せっかく“仕事ならいいよ”って言ってくれてるのに。でもそれはそれで、家にいられないって事になるよなぁ。車があったらいるってばれるから、その日は1日中外出してなきゃいけないじゃないか。


……というわけで、朝からユウを保育園に送って、せっかくなので、ずっと見たかった映画『容疑者Xの献身』を見に行く事に。

家からはちょっと遠い(車で小1時間)ショッピングモールに併設された映画館へ。そこは、金曜の朝一の回は1,300円で見れるのです。10時の開店と同時に入り、10時半の初回のチケットを買ったら店内の本屋を物色して暇つぶし。5分前に劇場に入ったら、やっぱ平日の昼間(それも朝一の回)だからかな〜、予想以上にガラガラでした。

原作は文庫になってすぐに買って読んだんだけど、映画も大満足でしたよ。以下、ちょっとネタバレも含む感想なので反転。


正直、石神を堤真一がやるって聞いた時はちょっとイメージ違うな〜と思ったんですよね。だって『ダルマの石神』だよ?堤真一って、ビシッとスーツとか着てたらちゃんとカッコいいじゃないですか。原作の印象とはずいぶん違うけど…と思ってたんですが、実際に映像で見たら全然違和感なかったです。白髪交じりのぼさぼさ頭にどんよりした目つき。マフラーに顎をうずめて猫背で歩く姿は、見事に石神でした。

そして、花岡靖子を演じた松雪さんも見事。どちらかと言うときりっとした美人というイメージだったんだけど、『水商売を経て念願のお弁当屋さんを開いた、バツイチ子持ちの苦労してきた人』という設定をまったく損なわずに演じてました。あんなに儚げな役を演じられる人だとは思ってなかった。

最初の、花岡母子が元夫(長塚圭史)を殺してしまうシーン。原作ではもうちょっと長めに『元夫が付きまとう様子』を描いてあったんだけど、映画では時間の都合上無理だったんだろうね。でもその代わりに、その元夫が母子に実に容赦ない暴力を振るうのです。妻だった靖子だけじゃなくて、血がつながらない娘にも馬乗りになって殴りつける。このまま義娘をレイプでもするんじゃないだろうかと見てて怯えてしまうほどの容赦のなさ。

そしてある意味予想通り
「(娘が)もうちょっと大きくなったら、風俗で稼がせろ」
というような言葉を吐く。この凄まじいシーンがあったからこそ、いきなり娘が殺意を持って後ろから殴りつけ、結果的に母子で協力して元夫を絞殺してしまうという流れが自然に見える。

隣人である石神がその出来事に気付くくだり、ここだけはちょっと残念だったかな。原作では、垣間見えた室内の様子から素晴らしく論理的な推理でそこで起こった事実を看破するのだけど、これもやっぱり時間の都合でしょうか、物音が隣室まで聞えて気付かれた事になっちゃってました。原作では、その推理の展開から石神がいかに頭が良いかって事を読者に印象付けるエピソードだったと思うので、そこが省かれちゃったのはちょっと残念。

でも、そこ以外はかなり原作に忠実だったと思います。原作読んでて展開はわかってるはずなのに、石神がしかけた罠に狙い通りにかかっていく捜査陣の様子や、ホステス時代のお客さんと良い感じになった靖子を見る石神の狂気めいた目つき、真実に近付いてしまった時の湯川(福山雅治)の苦悩、そういう1つ1つの展開にドキドキしながら見てました。

惜しかったのは…内海刑事(柴咲コウ)の存在感が薄かった事かな(苦笑)もともと原作にはいない役なんだから仕方ない部分もあるんだけど。でも最後の方で、旧友である石神が真犯人ではないかと気付いてしまって苦しむ湯川に
「先生がその悲しみを受け止め切れないのなら、私も一緒に背負います」
という台詞(細かくはうろ覚えだけど)を言い、湯川が
「刑事としてではなく、友人として聞いてくれるか」
と言った時、あぁこのシーンのために内海刑事は必要だったんだなと思いました。


石神が自分をストーカーに仕立て上げて自首する所から、湯川によって真実を知らされた花岡靖子が
「私もあなたと一緒に償います」
と泣きながら自首するラストは秀逸。静かなシーンばかりなのに、靖子への思いを綴る石神の手紙のモノローグが本気で泣けます。最後の石神の号泣シーンは圧巻でした。自分が全てを背負えばこの愛しい母子を幸せにできるはずだったのに、それがダメになってしまった悔しさ。それでも石神は、靖子が自分だけ幸せになる道を選ばなかった事が、自分の愛を受け入れてくれたようで心のどこかで嬉しかったのかもしれない。



マンガにしろ小説にしろ、原作がある作品の映像化って当たり外れがあると思うんだけど、久々に、原作との違いを踏まえてそれでも大満足と言える作品でした。


終わったら、本屋でさっき物色した本を2冊買ってモール内のカフェへ。本を読みながらのんびり1人ランチして、その後は店内をうろうろ。ショッピングモール自体がオープン3周年でセールをやってたので、かわいいピアスを2つ買っちゃいました。服は自分のはあまり目に留まらなくて、代わりにユウの服とかパジャマをいくつか購入。おいしそうなパンをいくつか買って実家に帰宅しました。

実家に着いたら、ちょっと母とおしゃべりしてから保育園にお迎え。次郎君は昼間からの宴会でつぶれて帰ったら寝てるだろうから、夕飯の心配をしなくていいのでラクチンだ。


……と思ってたら、夕方になって次郎君から電話。実家の隣の家で開催されてる飲み会。どうやら帰るきっかけがつかめないらしく
「ユウ連れてきて。そしたら多分あいつが“帰る”って言い出すから、そうしたら俺も帰れるから」
と救助要請の電話でした(笑)しかたないので連れて行って、ついでにちょっと義実家にも寄って、やっと帰宅したらもう8時近くでした。



10月18日(土)
土曜日だけど、ユウはいつも通り保育園へ。ついでなのでこの日も預かってもらって、家の事を片付けようと思ってたのです。帰ったら、洗濯物をたたみながら前日録画した『水曜どうでしょう』を見て、終わったら家中に掃除機。そして、タンスの整理にとりかかりました。

実はこれももうずっと気になってた事だったんですよね。ユウの服がずいぶん増えて収まりきらなくなってきたので、もう今年の夏で終わりかなっていうサイズギリギリの半袖とかを片付けたかったの。

ついでに自分のタンスも大掃除。あんまり認めたかないんだけど、ぶっちゃけ太りました…独身時代の服とか、もう着れない物が結構あるんだよね。取っておいて
「またこれが着れるようにダイエットするわ!」
と自分を発奮させる材料にする事も考えたんだけど、今までの経験上、それはあまり有効じゃない事が判ってるので(苦笑)思い切って処分する事にしました。

着古したTシャツとかはちょきちょき切って掃除に使う事にして、問題は『サイズ以外は問題のないきれいな服』達。これがまた結構ある。数日前からその始末に悩んでいましたが、せっかくなのでどこかで役に立ててもらおう!というわけで寄付してみました。

ネットで調べてみると、衣類の寄付を受け付けてる所って結構あります。ただ『未使用品しか受け取りません』とか『一緒に寄付金を振り込んでください』とか『まずは資料を取り寄せてください』とか、なんか結構面倒臭い所が多い。送った後の使い道はどんなでもいいんだけど、寄付する手順が面倒なのはイヤだなぁ。

そう思いつつあっちこっち見ていたら、ちょうどいい所がありましたよ。『衣類はそのまま途上国に送ったり、衣類の一部や日用品などはバザーなどで換金して支援費用に充てます。救援物資の発送は年に5回ですが、品物は随時受け付けてます。事前の連絡などは不要です』…うん、ここが一番簡単に送れそうだ。しかも、送付先を確認してみたら、同じ市内ではないか!なんだったら持参も出来る距離じゃないの(笑)

HPのトップには、
『求めているのは、ちゃんと着られるものです』
という主旨の文章。確かに、普通なら捨てるような物をこういう所に送る人いるらしいんだよね。送りつけられた着古した下着を手に
「こんなのは善意じゃなく侮辱だ」
と涙をこぼす人もいるそうです。古着として売られてたら買うレベルの物か、人からそれをもらって自分なら着られるレベルの物か、普通にそう考えてみれば、おのずと送って良い物と捨てるべき物はわかると思うんだけどね。


洋服の仕分けが済んだら、余った時間でアルバム作成の続き。夕方、ユウを迎えに行く前に途中にある某黒い猫の宅急便屋さん(全然「某」じゃねぇ)に寄って洋服を発送してきました。匿名での寄付もできるそうですが、隠れた善行を気取るよりも自分の行動に責任を持つ意味で、きっちり住所も名前も書いて送りました。役立ててもらえるといいなぁ。



10月19日(日)
午前中に写真屋さんへ。ユウの七五三の準備です。

女の子の場合、一般的には3歳で「髪置き」7歳で「帯解き」と言うんだそうです。ところが熊本にはちょっと変わった風習があって、2歳・3歳と2年続けてお祝いするんです。2歳で「髪置き」、3歳で「紐解き」。帯じゃなくて紐なの?とか、そもそもなんで2歳と3歳?とかいろいろ疑問はありますが、
「熊本ではそういう習慣なのよ」
と言われると、そういうもんなのかと納得してしまうんだよねぇ(苦笑)あ、もちろん7歳でもちゃんとやるんですよ。


で、まぁ着物を買うかどうかとかいろいろ相談したんですが、両方の実家とも
「何回も着る物じゃないんだし、レンタルでいいんじゃない?」
と意見が一致したので、そうする事にしました。百日の記念写真を撮った子供写真館で、レンタルして写真撮ってそのままお宮参りのお出かけも出来るプランがあると言うので、見に行ってきました。

しかしこれ、私は勘違いしてたんですが、レンタル料に撮影料も入ってるわけじゃないのね。
「着物のレンタルはこちらでお写真を撮っていただくお客様へのサービスですので、別途撮影料などがかかりますがよろしいですか?」
と言われ、え?撮影料とか現像代は別なの!?と驚いたのですが、その時既に着物を選んだ後(苦笑)断る事もできず、そのまま予約しちゃいました。

でも帰ってから他のチラシも見比べてみたら、お宮参りとかに出かけようとするとどの店でも同じぐらいかかるのね。着て写真撮るだけだったらもっと安い店もあるんだけど、どちらかと言うと写真よりお宮参りがメインだよね?本来は。写真だけ撮ってお宮参りは私服で行くという手もあるのですが、そこの写真館は館内で親が写真を撮る事は禁止なんです。だったら、店で撮ってもらう写真は最小限にして、お宮参りに出た先でいっぱい撮っちゃえばいいんじゃないか?と思いまして。

唯一の不安は、当日ユウが嫌がらずに着てくれるかってとこですね…既にこの日の時点で、着物を選ぶために羽織らせてみようとしたら全力で拒否して逃げられました。もうレンタル料払っちゃったんだから、着てくれないともったいないのよ〜(泣)


その後、近くのうどん屋さんで昼食にして(ユウが一緒だとどうしてもうどん屋率が高くなるな)、それから街へ買い物に行きました。来月、次郎君が後輩の結婚式に出席するので、スーツを買いたいんだって。買うものはそれだけだし、デパート1軒で(正確には、デパート内のテナント1軒で)済ませる予定だから大丈夫だよね。そもそも昼食直後だから、街に着くまでにユウは寝るでしょ……と予測してたのですが、期待はあっさりと裏切られました。絶好調で起きてるよ。大丈夫か?

そして、こういう悪い予感は大概当たるんですよね(苦笑)ユウがおとなしく見ていられるはずもなく、選んだり試着したりする次郎君をよそに自由気ままにうろうろ。店内で迷子になる程度ならいいんだけど、エスカレーターや階段に1人で行かれたらシャレにならない。結局、服選びは店員のお姉さんにお任せで、私はユウにくっついてうろうろする羽目になりました。


いくつか試着したようですが、最終的に細いストライプが入った黒のスーツに決定。物が決まった所で交代して、次郎君がユウの相手をしてくれてる間に私はお店の方が用意してくれた椅子に座って一息。しばらくして、店のお姉さんが
「では、全部でこちらになります」
と差し出したレシートを見て一瞬固まりました。

…いや、試着してる時にスーツが8万ぐらいっていうのは値札を見た。


で、最終的な金額が16万ってどういう事!?


見てみたら、スーツだけじゃなくてシャツとネクタイ、ベルト、靴、ポケットチーフとついでになぜか普段着る用のTシャツまで買ってるんです。それにお直し代も多少加わってこの金額。思わず笑いが出てきましたよ。

確かに、試着してる時は襟のそばになんかオシャレなピンブローチもしてたし、ポケットチーフもしてた。で、
「どう?」
と聞かれた時に
「あ〜ポケットチーフがあるといかにも正装って感じで私は好きだな〜」
とは答えました。

いやしかしまさかトータルでそんな金額になるとは。さすがにぶったまげました。

でもまぁ彼が自分で払うんだし。それに、スーツを着る事自体がそんなにないんだよね。毎日のように着るなら質より量になるんだろうけど、たまにしか着ないんだったらいい奴を1〜2着持ってる方がいいよね。靴も、今彼が持ってるフォーマルに使える革靴はもう10年選手だし(苦笑)←履く機会が少ないので物持ちがいい。


系列店のポイントカードを私が持ってたので加算してもらったのですが、今回だけでポイントカード3枚分のポイントが溜まり、系列店で使える3,000円分の商品券を3枚もらっちゃいました。しかも、清算が済んだ時に次郎君本人はユウの相手で離れた位置にいたので、私が商品券を渡されちゃいましたよ。ラッキー。


ユウは、いつもならお昼寝の時間をとっくに過ぎてたのでさすがにもう眠くなってて、不機嫌最高潮。駐車場の入り口でジュースを買ってなだめ、車が走り出した5分後ぐらいに寝落ちしてました。でももう当分デパートには連れて行かないぞ。


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咲良 [MAIL]

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