金色の夢を、ずっと見てる

2006年07月25日(火) 手伝ってなくても「家事手伝い」

ちょっと前だったと思うんだけど、テレビで『カジテツ姫』とやらを紹介してるのを見ました。

なんじゃそりゃ、と思ったら、ようするに家事手伝いのお嬢さんの事なんですね。姫ってなんだよ姫って、と苦笑しながら見てたんですが、あまりのバカっぷりに思わず口が開きました。


紹介されてたのは26歳のお嬢さん。すらっとしててメイクもばっちり、キレイな茶髪はゆる〜いカールで、外見はいわゆる『エビちゃん系』です。大学卒業後、1回も働いたことないんだって。

今一番興味があるのはネイルアートで、美容と健康のために毎日のジョギングと週5回の岩盤浴は欠かさない。付き合って半年の彼がいるんだけど、ショップ店員の彼との結婚は全然考えてない。理由は
「だって収入が低いから。結婚するんなら、やっぱり年収が1千万以上の人じゃないと今の生活レベルを維持できないと思うんで」









心配しなくても、アンタみたいな女と結婚しようなんて、彼の方も絶対考えてないから。


と、テレビの前で思わず声に出して言ってしまいました。



次に紹介されてたのは、22歳のお嬢さん。ぬいぐるみとレースとピンクに囲まれた部屋で天蓋付きのベッドに寝て、夢は『お姫様になること』とぬけぬけと言っちゃうイタイ22歳。もちろん、こちらも1回も働いた事ありません。
「働かなきゃ、とか思わないですか?」
というインタビュアーの質問に
「全然。むしろ、みんななんでそんな当然の事のように働くのかなって。働く必要性を感じないんですよ。だって働いてたら、合わない人とか苦手な人とも付き合わなきゃいけないじゃないですか」






・・・・・・もし自分の友達が本気でこれ言ってたら、そこで友達やめますね。お前のような人間と『合う』と思われたくないわ!(←関西弁アクセントで読んでください)って。


ちなみにこの22歳の方、ご両親の
「やっぱりちゃんと就職してほしいですよ。世間ってものを一度でいいから経験しないと」
とか言ってた言葉を受けて、番組の最後では
「このままじゃダメかもって気はします。自分の居心地のいい場所でだけ生きるわけにはいかないだろうから・・・・夢を持ちつつも、現実とも折り合いつけてうまくやっていかなきゃいけないかなって」
とコメントしてました。


『夢は持ちつつ』って、それさっき言ってた『お姫様になりたい』の事ですか。っつーか何、その棒読みなコメント。言わされてる感満載。本当は思ってもいない事を、適当に立派そうに聞こえる言葉をつなげて上手にコメントしたつもり・・・・・って感じが見え見え。



実際に私の友達に『家事手伝い』はいないんだけど、自分がそれに近い身分だった事はあります。大学卒業時に就職が決まらなくて、しばらく短期のバイトでつないでた時期はありました。

でも、すっげぇ居心地悪かったですよ、家の中で。


両親は
「早く仕事を探せ」
って事を折に触れ催促するし、家でダラダラしてると嫌味を言われるし、だからって友達と出かけようにも、友達はみんな就職してて新しい職場で一生懸命で遊んでくれるような余裕はないし、行ったら行ったでまた親から
「無職のくせに友達と遊ぶ金はあるのか」
とか言われるし。


テレビとかで、アンタそれどう見ても家事が出来る爪じゃないじゃんっていうネイルアートを施した手をヒラヒラさせながら
「家事手伝いです」
って言う頭の軽そうな女の子を見るたびに、
「親は何も言わないのかなぁ」
と思う。

言われても気にしないのかなぁ。

こういう事を考える私の方がもう若くないのかしら、とかちょっと思うんだけど、実際に親になってみると余計に思いますよ。自分の子供が将来そうなったらイヤだなぁって。


よく言われる事だけど、
『子を持ってみてわかる、親のありがたさ』
って本当です。結婚した時にも思ったけど、出産してみたらまた思いました。育児って、楽しいけど大変。成長するにつれてまた新しい大変さも出てくるだろうし、これが今後20年以上とか続くわけですよ。

もちろん、それを上回る“楽しい事”も多いんだろうけど、そうやって頑張って育てた挙句にあんな頭の軽そうな女になられたら・・・・・たまらんよなぁ。最近は親が子供を殺したり、子供が親を殺したりする事件も多いしさ。


贅沢は言わないから、普通にまっすぐ育ってくれよー・・・・と思う、夏の日の午後。


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咲良 [MAIL]

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