まつや清の日記

2006年04月15日(土) 上海弁事務所アドバイザー弁護士からのプレゼンテーション

 今日のテーマは、上海事務所アドバイザー弁護士による「中国事業展開における4つの主要問題」についてのプレゼンテーションと豫園見学でした。視察も4日目となり多少の疲れも出てきましたが、会議室がホテル内であったため、いつもより睡眠をとることができました。公的研修の意味を噛み締めたいと思います。

 郭紅さんからは、テーマに基づいて、以下について報告を受けました。
1、投資段階における諸問題
2、労務管理に管理に関わる問題
3、債権回収に関る問題
4、行政指導への対応に関る問題

 第一線の現場で活躍されている方だけに、ちょっと他では研修できないような貴重な問題提起を頂きました。資料等必要な方にはお分けします。中国が外資導入に当たってのその政治的スタンスの変遷、特にこの2,3年の間に法律が3000くらいから6000くらいに増えており、その内容を把握するだけでも大変とのことでした。

 労務管理については、昨日のYAZAKIでの報告と逆の中国政府からみた観点では、やはり、いくつか違ったポイントがあり、実態が多少とも把握できました。上海事務所からの最新事情を記した報告もあり、今後も継続した中国事情に関する情報収集の必要性を痛感しました。

 私からは、4つの質問をしました。
1、2004年に作られた行政許可法が一切の自由裁量を配しているとの報告について、日本での行政手続法の成立と自治体の条例に制定による裁量権の行使との関連で、法律の中での中央政府と地方政府の分権との関連でどのような棲み分けがなされているのか。

2、上海人口が1700万、流入人口500万(上海での都市戸籍を与えられないため、公的サービスを受けにくい社会的差別が生まれている)という中で、地方から流入する労働者についての社会保障(養老、医療、産育、失業)は中国企業、日系企業の中でどのように扱われているのか。

3、中国は、人治主義の国で法治主義への転換が簡単にはできないと聞いているが、特に共産党の指導的立場の維持と万人が平等である法治主義はなかなか両立できないのではないかと理解しているが、法律家としてどのように現状を認識されているのか。

4、急激な市場原理の導入の中で、環境問題とか、農村の工業化など、外から見ていると法律が追いつかない社会問題が噴出しているようにみえる、ニュース報道で北京で苦情処理委員会のような形の緊急的問題解決処理機関が作られていることを知ったが、法律家としては、この現実をどう受け止めているか。

 回答は、大変興味深いものでした。詳細は、視察報告にて述べます。

 旅行会社のガイドさんからも巨大な近代的マンションが林立する一方で、その隣で下水も完備しない古い2階建て長屋で生活する流入する労働者の生活実態の話は、衝撃でもありました。まさに、市場化の中で「発展途上国」と「中進国」と「先進国」並存する、何でもありの中国、大いなる刺激を受けました。

 中国が好きになりそうです。明日は青島です。

 


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K.matsuya

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