| 2004年12月31日(金) |
『宮崎アニメの暗号』を読む |
31日の忙しい中、雨で窓拭きもできず、ちょっとの時間の余裕ができ、青井汎さんによる新潮新書の『宮崎アニメの暗号』を一気に読みきりました。宮崎駿さんのアニメは全部見てきたので、今度の「ハウルの動く城」をいつ観に行こうかと思っていましたが、その前に読んでしまいたいと言う欲求でナナメ読み。
宮崎さんが単純なエコロジストではないという視点から、「もののけ姫」のシシ神がどこから導き出されてきたかを宮崎さん自身の対談集をも活用し、フランスのトロワ・フレールの洞窟の壁画に到達します。1万年以上前の旧石器時代の半神半獣の呪術師の姿を宮崎駿さんは、「もののけ姫」にまで引っ張り出したと言うのです。
「アニミズムが生まれ、神々が溢れていた「森」と違い、唯一神は砂漠という生命が希少な場所で生まれました。人は神と契約を結び、その時点で両者の間に上下の関係を認める事になったのです。太古より存在するアニミズム的な平等さとは明らかに異質なその考え方が西洋文明の礎となり、近代科学もそこから出発したのです。」(p183)
宮崎駿さんは、唯一神、科学神、国民国家、資本主義に対してアニミズム、中国の5行思想、宮澤賢治に依拠して、「歴史時代を超えた人類の黎明期にまで伸びている」と解説します。
読み応えがありました。青井さんと言う方は、会社勤務の傍ら、複数のペンネームで執筆活動を展開されているかただと言うことですが、ていねいな文献にあたるフィールド活動には感心しました。
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