地徊営業日誌
目次書きすてたもの未定なもの


2007年10月18日(木) うんしょと

トップにオンリーイベントのリンク貼りました!…ようやくです。そしてそれぞれご報告にあがっていないというヘタレぶり…がくがく(震)。
でもどのイベントも楽しみなのです!まずはサクラオンリーなのですよ〜。サイサクもどきを出す予定なのですが、その後ろで普通にバカップルがいちゃついていて頭を抱えています。サクラ本なのに…まぁいいや(よいのか)サスケさんは影からギリギリしてそうです。うちの二部サスケはいつもそんな感じですな…。一部ネタで空回りサスケのサスサク風味も出したいのですが(そしてやはりいちゃつくバカップル)、さて、そこまで手が回りますか。ワクワク。

そいや、同僚と☆矢の話になった折りに「羊のお姉さんがさ」と言われまして。あれ、黄金は全員男だよね?と聞き返したらキョトンとされまして。どうやら小此木は彼が十数年胸に抱いていた思いを壊してしまった模様です。納得してもらうべく☆矢貸したら「あれでどうやって原子を壊すの!?」と問いつめられました。……きっとあのパンチは加速器並の力を持っているんだよ、うん。気にするな、物理出身者!全ては小宇宙ですよ。


さて、カカシ編書いたのだからナルト編も〜ってなことで。よくあるお話ですが。ところで小此木の書く世界はバカップルに甘すぎだと思います↓


*** 君のいる場所へ ***

木の葉よりも遙か南に位置する山に、ナルトは来ていた。すでに十月だと言うのに、まだ木々は鮮やかな緑を湛えている。
ふと気配を感じ、ナルトはクナイを投げていた手を止めた。額から流れ落ちた汗を袖で拭い、背後に座していた自来也をふり返る。
見れば自来也の足元には子犬ほどの大きさのナメクジがいて、ナルトは首を傾げた。
「緊急だってば?」
「いや」
手にした手紙を読みながら、自来也が軽く首を振る。だが、自来也の足元に居るのは、どう見ても里長である綱手の使いであった。
(ばあちゃん以外にナメクジ使うやついるのかな)
綱手から直接きた手紙であれば、よほどの重要事項だろう。ナルトの口元がニンマリとつり上がった。
「な、な。任務?」
自来也に近づき、ワクワクしながらナルトが問う。自来也は呆れたようにナルトを見ると、大きなため息をついた。
「ワシは忙しいの。任務なんぞ回されてもこまるっちゅーの」
忙しいのは原稿が進まない所為であって、原稿が進まないのは自来也がさぼっている所為である。ナルトは不満を隠そうともせず頬を膨らませた。
今にもブーブー言い出しそうなナルトに向かって、犬でも追い払うかのように自来也が手を振る。
「いいから、さっさと修行に戻れ」
「ちぇっ」
任務ではないとわかり、ナルトはつまらなそうに手を頭の後ろで組んだ。やれやれと言いたげに、ゆっくりと自来也が立ち上がる。それから自来也はニヤリと笑うと、ナルトの額を指先でつついた。
「さて。ワシはちっと街まで行って来るからの。ちゃんと真面目に修行しろよ」
「わーってるってば!」
ちゃかす自来也に、ナルトがムキになって怒鳴る。自来也は笑いながらナルトに背を向けた。だんだん小さくなっていく自来也の背中を見送ると、ナルトは大きく腕を振り回した。
「さ、やるってばよ!」
自来也から科せられたノルマはまだまだ残っている。急がなければ、夜になっても終わらないだろう。
気合いを入れるナルトのズボンを、何かが引っ張った。見れば、ナメクジが一生懸命ナルトを見上げている。どうやら自分に用があるのだと気付き、ナルトはしゃがみこんだ。
「何?どうかしたのかよ?」
なるべく目線を下げ、ナメクジに訊く。ナメクジは三メートルほど、ナルトから離れた。何が起こるのだろうかと、ナルトはナメクジを見つめる。
ナメクジの体が、まん丸に膨らんだ。膨らんだ瞬間、ナメクジの表面がぬるりと光ってナルトが悲鳴を上げる。
「な、なんだってばよ!?」
驚くナルトに向かって、ナメクジは巻物を吐きだした。巻物はきれいな流線型を描き、ナルトの手に落ちる。
「な、なんだってば」
恐る恐る、ナルトは巻物を見た。巻物は使い古されて、端の方がすり切れている。
わけのわからぬままに、ナルトは巻物をほどいた。中から小さなメモが一枚、こぼれ落ちる。
「?」
何気なくそのメモを拾ったナルトは、次の瞬間目を丸くした。慌てて周囲を見渡すが、誰もいない。
「え、え!?」
ナルトは叫びながら、自来也の荷物に近寄った。がさがさと中を漁り、お目当てのものを探し出す。
カレンダーには自来也の〆切のマークと、日々つけられるバツ印があった。最後のバツ印があるのは、九日。つまり、今日は十日なわけで。
「……………!」
メモと巻物の意味を知り、ナルトが耳まで赤くなる。メモを握りしめる指先も真っ赤だ。メモが皺だらけになりそうになり、慌ててナルトはメモをきれいに伸ばした。
「………」
もう一度、メモを隅から隅までナルトは見つめた。飾りっ気のない白い紙に、飾り気のない文字。だが、その文字はナルトが何よりも大切に思っている人のものだった。たった一行書かれたその文字の上を、指先でそっとなぞる。なぞった指先から暖かなものがこみ上げてきて、ナルトは口元が緩むのを止められなかった。ふにゃり、とだらしなく目尻が下がる。
心の底からうれしそうに笑い、ナルトはメモを抱きしめた。


一方、街に向かっていた自来也は、今頃喜びに浸っているであろう弟子を思って小さくため息をついた。
「まったく…。甘いのう」
誰が、とは言わずに、自来也はケーキを買って帰るべく、足を速めた。

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この後「センセーに会いたい」とナルトが愚図って自来也が困ればいいと思います。そして里ではカカシが「ナルトに会いたい」と愚図ってサクラに怒られていると思います。

ではおやすみなさいませ〜。



小此木 蘇芳 |HomePage