地徊営業日誌
目次書きすてたもの未定なもの


2002年11月14日(木) くすん

ブレスは結局買わず。


にゅ〜唐突に死にネタ(多分)↓


*** 永遠の日々 ***

「いってきます」
そういって別れたあの日。
そういって口付けたあの日。
「おかえりなさい」
その言葉は未だ口にされることなく。

「いつまでそうしている気だ?」
黒髪の青年が忌々しそうに呟く。
「いつまで、そうして」
ここを動くわけにはいかない。
帰ってきたときに自分がいなければ
あの人は絶対に悲しむから。
違う、すねる、だ。
思わず笑みがこぼれた。
「どうしてっ……」
泣きそうに青年が顔を歪める。
それでも青年は涙を流せず、ただ自嘲の笑みを浮かべる。
「オレは泣き方すら忘れたぞ?」
そういった青年の額に木の葉の印はなく、ただ、微笑む。
彼は己を食らおうとした蛇を逆に食ったのだ。
自分がこの里を食らったように。

「いってらっしゃい」
いつの頃からかそれは習慣となっていた。
でかける仲間を自分は見送り
そして迎え入れる。
「おかえりなさい」
ふざけるような親愛のキスは頬へ。
苦笑しながら差し出されるキスは額へ。
ふれくされたようにふるキスは唇へ。
それが習慣。
当たり前の日常。


----------守りたかったもの


ああ、あの頃この里は緑と喜びにあふれていた。
今はもう、焼き崩れた家と亡者が溢れるばかり。
「もういいだろう?」
とくん、と腹の中で何かがなる。
その鼓動に喜びが広がった。
「サクラ」



「いってきます」
そういって出ていった彼らは帰ってこなかった。
だから復讐をしただけ。
彼らを裏切ったこの里に。


嘘つきは舌を切り取って
臆病者は箱に押し込めて
偽善者は釜で茹でて
乱暴者は殴り殺して
思い上がった者は地に埋めて
裏切り者にはそれぞれふさわしい罰を



「ねぇ、聞こえる?」
腹に手をあてうっとりと微笑む。
「帰ってきたの」
小さな鼓動が二つ、そこにはある。
ずっと待ち望んでいた者が。
「だからね、もう行くわ」
差し出された手に掴まり立ち上がる。
「こんな所ではご飯も用意できないもの」
微笑めばサスケも微笑む。
多分、泣きたいのだろう。
変な笑顔だった。
「大丈夫。今度は失敗しないわ」
今まで何度も失敗した。
黄泉から彼らを連れ戻すこと。
だが、今度こそ。
「大丈夫よ」
天の理を乱し、世を乱す。
それ故の禁忌。
忌まわしい、呪われた術。
それでも。
「大丈夫」
決して取り戻せないと解っていても。
ほら、ただいまと叫ぶ声が聞こえる。
だから、迎えにいかなくては。
今度こそ。



滅んだ里には狂った魔女の亡霊が一人。
「………オレはまた守れなかったんだな」
そして寂しがり屋の罪人は一人取り残される。



******

母サクラと置いて行かれるサスケ。わけがわからなくて当然です。書いた当人すらよくわかってません(爆)。死んだのはカカシとナルト(と最終的にサクラ)なんですがわかります??(汗)
最期の最期で置いて行かれるのはサスケというイメージがあります。置いて行ってるようで置いて行かれる男。「遠い夜」という話を以前書いたのですがあれも最期サスケは取り残されます(そこまでは書いてないけど)
しかしうちのサクラちゃんはあんなでかいものまで面倒見なくちゃいけないので大変です。一回り年上なのにねぇ。この話ちゃんと書くといい感じにどろどろしそうなんですが、あんまり楽しくないのでハイライトのみ。


小此木 蘇芳 |HomePage