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■ 彼の、奥さん。
あたしは、彼の奥さんを知っている。
とても綺麗な人だった。 気が強くて、 わがままでやきもちやきできれい好きで
あの人とは、 合わない人だと勝手に思ってた。
だからそれだけに 2人が付き合っていると最初に聞いたときには
ただただ驚きで、 反射的に涙が止まらなかった。
しばらくして彼女に会った時
彼女の中指には、指輪が増えてた。
単純に 悲しくて
あの頃の自分の精神状態を、 思い出すだけで、しんどい。
初めてふたりが一緒にいるのを見たとき。
あたしは、 もう、 どうしていいのかわからなかった。
今でもその時のことを思い出すと泣けるくらい 鮮明で 衝撃で。
だって
あんなに穏やかな彼の顔を あたしは一度だって見たことがない。
それはまるで 母親が子供を守る時のような
本当に愛しいと思うものに対して向ける そんな、目をしたあの人を
あたしは、見たことがありません。
2002年05月03日(金)
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