97歳の祖父が半身不随となり入院した。見舞うと、自由になる右手で私の手をしっかり握った。とても力強く、97歳とは思えないほどだった。「じいちゃん、まだチカラあるなあ」と言うと、手を上下に振りながら「まだまだトンカチは振れる。だから、大工はできる」と嘯いた。その言葉は元大工の誇りに満ちていた。この状況下で人の役に立つ仕事ができる気概を持つ。そんな人間になりたいと思った。