友人の勧めで吉田修一氏の『悪人』という小説を読んだ。世間では殺人者を『悪人』というが、本当の悪人とは誰なのかを問いかけてくる小説である。驚いたのは登場する人たちが保険外交員であったり、土木作業員であったり、量販店の店員であったり普段見ている人たちなのだ。しかし私にはその人たちの人生はもちろん、日常も見えていない。逆に言えば、自分の視野の狭さに驚いた。