嗚呼!米国駐在員。
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2006年08月07日(月) カメダってそんなに悪いことをしたのだろうか?

WBA世界ライトフライ級王者、カメダコウキ。
どうやら“疑惑の判定”で、日本中でバッシングの嵐にあっているようだ。

カメダ3兄弟は2年前にレンタルビデオで一度見たことがあるが、なんとも怖いものしらずの生意気な若者という印象。一方で、「オヤジの為に」と連発しており、妙に感心した記憶がある。ともかく、一芸に秀でる、ここまで出る杭になる、という事は自分には出来ないから、ある意味でスゴイなあ、と思った。

そのカメダ長男が世界王者になった。
いや、これはスゴイ事だ。ボクシング指導は素人のオヤジ。ほんとうに「快挙」だ。19歳の新チャンピオンを日本中が祝福しているはずだろう。

記事だけを読めばそう思う。

ところが、実際には「疑惑判定」で日本中がカメダに大バッシング。今回は試合を見ていないけから実際には何が起きたか分からないが、WBCだってオリンピックだって、普通は日本側に不利な判定な場合に不満が出るのであって、今回のように日本人カメダが有利な判定なのにこれだけ騒ぎになるのはどういうことだろうか?ボクシングなんて、KOしなければ最後は人間が採点して判定する単なる興行だし、ホームが圧倒的に有利なんだから、誰にとっても納得いくケースの方が少ないだろう。根回しも含めての勝負にカメダ陣営が勝った、というだけのことじゃないのか?19歳の世界王者に本当に祝福の声はなかったのだろうか。日本中を敵に回す事になって王者になったカメダは、一体何をしでかしたのか?

色々ネットを見ると、数々の「カメダ語録」が相当日本国民を不愉快にさせたようである。不愉快に感じるどころか、わざわざ抗議の電話やメールをした人が数万人にのぼったというから、そこまで自分のエネルギーを使ってでも文句が言いたくなるほど、腹が立ったのだろう。でも、カメダが本当にくだらない奴でどうしようもないボクサーであったら、誰も無視して相手にもしないだろうから、やっぱり日本はカメダが気になってるんじゃないか。そんな気がする。

こうしてアメリカにいると、カメダが何を発言して行動してきたのか、どんな試合をしたのか分からないから、新たな日本人チャンピオンに一斉に文句をつける日本国民というのが本当に不思議な現象に思える。カメダが犯罪やドーピングしたならまだしも、やっぱりこんな国って日本だけじゃないのか? 

まあ、自分も日本にいたらカメダバッシングをした1人になっている可能性は大きいけど、何かの拍子にこうした妙な「団結力」は日本のメリットでもありデメリットでもあるな。但しそれはスポーツや芸能ばかりで、決して政治や経済では見られないけど。

カメダは才能あるんだろうから、日本を飛び出して、欧米で黒人や白人を相手にリングで実力を見せるべし。



Kyosuke