嗚呼!米国駐在員。
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2006年06月22日(木) アメリカでのW杯の盛り上がりのなさ

ワールドカップ日本戦があるのもすっかり忘れて、今日はオフィスで事務処理を淡々としていた訳だが、日本戦の試合経過はインターネットを見ていなくても逐一把握することが出来た。

何故か。

なんと、ありがた親切な北米在住のメルマガ運営者が、点数が入る度に速報をメールで流したからだ。その数全部で6回。最初に日本が先制したメールが飛び込んできた時は、何かのイタズラだと思ったが、ネットで速報を見るとその通りで驚いた。そして、仕事をしているとまたメールが飛び込み、ロスタイムであっさり同点に追いつかれた事を知った。

その後、メール着信のサインが出る度に、日本が追い上げたと期待して仕事そっちのけでメールを開くのだが、ブラジルの追加点ばかり。最後は「4対1でブラジル勝利」と締められて、メール配信は終了した。そして、その瞬間に日本のドイツW杯は終了した。

まあ、結果からすれば当然といえる結果なのだが、この数日の日本のウェブサイトや新聞を見ていると、何の根拠もないのに何だか神風でも吹くような論調で日本の奇跡はありえる、という話ばかりが目立ったので、もしかしたら、と一瞬期待してしまたのは事実である。日本人としてはもちろん残念な結果だがしょうがない。


それにしてもアメリカでのワールドカップの盛り上がりの無さはどうしたものだろうか。世界一を決めるわけではない野球のワールドシリーズは盛り上がるのに、真の世界一を決めるワールドカップは報道だって少ない。世界の常識とは異なり、この国ではサッカーは全くメジャースポーツとして認められていない。

そもそも、アメリカっていう国は、自国以外の海外国にはほとんど興味がない上に、ましてやサッカーは女子か子供のスポーツだと見なされている。にしても、アメリカ代表が出場していないならまだしも、ベスト16をかけて白熱した試合を展開しているというのに、この冷めた雰囲気はどういうことだろうか。

自分の周りのアメリカ人がどう思っているか気になり、夕刻、オフィスに残っていた現地スタッフ全員に、試しに今回のワールドカップがどこで開催されているかを聞いてみた。



・・・・なんと正答率 0%。


ブラジルが一番多い回答、その次がメキシコであった。


話を聞くと、サッカーそのものが、南米というアメリカからすれば移民連中が熱中しているボール蹴り程度にしか思っていないようだ。ヨーロッパと南米が世界で圧倒的に強いという背景も、今ひとつアメリカにとっては面白くない、という理由もあるのかもしれない。



Kyosuke