嗚呼!米国駐在員。
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2004年06月05日(土) 負け犬(Losing dog) 〜 日本の若者女性の記事

昨日のUSA TODAYには、日本の若い女性についての特集がされていた。なんとなくぱらぱらとめくって見逃す所だったが、表紙の大きな写真が目をひいた(六本木のルイヴィトンの店内で、ブランドグッズで固めた25歳前後の女性がデジカメで記念撮影をしている)。こう改めて見ると、日本の女性は実に小奇麗だよなあ。




記事によれば、最近の日本の若者は複雑な生活や男女関係を避けるようになっており、女性は同性の友達や母親とショッピング、男性は職場の同僚とカラオケか1人こもってインターネットをするパターンが多いという。ただ、それを日本経済低迷の理由の1つにしているのは、ちょっと強引だよな。

若い女性は両親と同居して、掃除や洗濯、食事の準備も全部やってもらう、収入はほとんど使いたい放題。ブランドも難なく手に入れる事が出来るし、海外旅行なれしている。それでいて、世間なれして知識教養も豊富。 そんな女性に対して「今の女性は男を頼らない。男は弱くなった」「デートに誘うのも難しい」などとコメントしている24歳の広告代理店の男も情けないというかなんというか。

それでも、今の若者は生活を楽しんでいるようだ。
1973年の調査では、自分を幸せだと感じる世代は60代が最高であったのだが、現在は圧倒的に20代という結果が出ている。こんな記事をみると、日本もこの先大丈夫だろうか、という心配してしまうのは、自分もオッサン化してきたという事だろうか。でも人生楽しんでいれば、それに越したことない。

調査では、今の20代後半の女性のうち54%が独身。1985年では30.6%だったというから、晩婚化というか結婚年齢が上がっているのは事実だろう。原因は男にもあって、100万人近くの若者が引きこもりという。
ただ、多くの女性はやっぱり結婚したいという。問題は、理想の相手は完璧な男である事−金持ちでハンサム、家事を手伝ってくれるか家政婦を雇ってくれる男。
Junko Sakaiという作家は言う。「いい男は結婚しちゃってるのよ。残ったのはバカか無職か暴力的。それかブサイクなのよね。」 お前はアホか。そしてこの女は、自分のような30越えの独身女性を「Losing Dog(負け犬)」と呼んでいるが、「負け犬で何が悪いのよ。だって人生満足してるもん。」と開きなおっているんだよな。
こりゃ、今の日本じゃ若者よりも金持っている遊び上手のオッサンが一番もてるんじゃないかな。そのオッサンも、結婚を迫ってこない事をいいことに、こんな女性をいいようにもて遊んでいるんだろうな。

この記事をアメリカ人の同僚に見せたら、「ちょっと理解が出来ないな。日本の男は仕事ばっかりしてるからだよ。俺達は奥さんと過ごす事が最高の幸せだから、いつもお互いハッピーだぜ。」と言っていた。う〜ん、なるほど。この同僚、普段はノーテンキな事ばかりしやがって、と思うけども、この時は立派に見えてしまった。

まあ、この記事の話が日本の女性の全てに当てはまる訳はないのだけど、全米紙にこんな記事が出ると、結構信じきってしまうアメリカ人も多いのだろうな.


Kyosuke