2002年02月20日(水) |
本「西の魔女が死んだ 梨木香歩」 |
この前、温泉に行く前に時間があったので本屋に立ち寄った。 何か文庫を1冊持っていこうと思って。
それでたまたま手に取った本を買った。 新刊書でもなんでもない。 たまたまそのお店のセレクションとして積んであったもの。 それがこの「西の魔女が死んだ」。 (ちなみに隣に積んであったのは「白い犬とワルツを」です)
タイトルからはサスペンスみたいだけど、一応児童文学です。 主人公の中学生の女の子が、祖母の家に預けられてその祖母から いろんなことを学んでいくという話。 でもこの本の心の痛みの表現なんかは思春期を卒業してからでないと ダイレクト過ぎて嫌悪感が強いと思うので、本当は大人になってから 読むほうがいいと私は思います。
祖母の語りかけるセリフが、まるで自分に語りかけているように感じて とても素直な心でその言葉を受け止められます。 おばあちゃんの言葉ってなんか説得力ある。
私も祖母と永い間一緒に暮らしていました。 だからおばあちゃんという存在にとても弱い。 親から言われても素直に聞けない事でも祖母から言われると聞いてしまう。
きっとこの本は、おばあちゃんと仲の良かった人にはとてもすらりと 読めてしまう本だと思います。
この本をたまたま読んでいた時に、あるお友達が「今こういう本を読んでいる」と 全く同じ時期に同じ作品を読んでいた事実がメールで届いたのでびっくりしたものです。 魔女の仕業かと思いました(笑)
読み終わった時、人に対する気持ちが少しやさしくなっている、そんな魔法の本です。
この前、人にこの本をプレゼントしてみました。 でも、あの本をいいと感じられる人が、そんなにたくさんいるかどうかは、ちょっと自信ないです。 なんせ安藤の好みは極少数派向けですから(笑)
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