秩序と混沌。
目次。過去。未来。


2006年03月31日(金) 異動前日。

他社に人事情報を漏らさないなんてことよりも、
御主人様たちを驚かせたい一心で
口が軽い私が必死に黙ったこの1ヶ月。
遂にこの日が来た。

さっさとやるべき仕事を片付け、
現上司との最後の面接を終え、荷造り。
荷物がひと通りまとまったところで、
さぁ行こうかと意気込みつつ別れの挨拶回りスタート。

しかし狙った人はことごとく離席中。
辛うじて捕まえた人もいまいち反応が鈍い。
アタシの壮大な夢と野望が。(涙)

まぁ仕方ないか、あたしの人望がそんなもんなんだろうと
荷物を愛車に積み始めたとき、来客。
置いてったメモを見ていらして下さったのだが
その方々の背後に
『元御主人様がどうなるのか』を知りたがっている本心が見える。

挨拶に向かった際、
ゴミとして出されていたあの人の作業着。
送別会を固辞したという事実。
正確な転籍先は誰も聞いていない。
当然、私は口を割らなかった。



荷降ろしして、軽く開梱して、到着の挨拶回り。
エライ人たちはやっぱり離席してて、
最初に声をかけることになったのが某男性だった。

期待したアタシが馬鹿だったのよ。
知らなかったはずなのに、あまりにもフラット。
とりあえず渡した異動通知(名刺大)をファイルに入れ始めたので
「そういうのに入れるならこっちにして下さいよ」と
生まれて初めて作ってもらった正式な名刺を渡す。
「うん、でもこうやって入れるんだけどね」
通知が上、名刺が下。何でやねん。

その後さらに挨拶回り、ぽつぽつ人が捕まった。
しかしやっぱり驚いてくれない。
だんだん無反応に慣れてしまった。

新居室に戻ると、現上司におつかい頼まれた。
書類を届け終わり帰ろうとしたとき、さっきは居なかった御主人様発見。
メモを手にしているところに声をかける。
「そういうことなんですよ」
ふと顔を上げると別の御主人様もいらした。
お二方ともハトに豆鉄砲な表情。
をっ?

「いつから知ってたの?」
「1ヶ月前から、驚かすために必死に黙ってました」
「それを知っててこっちで仕事するとか言い出したの?」
「イェーイ」
「(苦笑)」
「言っていいのかわからなかったところもあるんですよー
 …驚いてくれました?」
「いやもーめっちゃ驚いたわー」
「そんだけ驚いてもらえると私も嬉しいですわー」

やったよ!
この壮大に下らない計画、乗ってくれた人が居た!!
ちょっと高級な名刺用紙買って、
あーでもないこーでもないってデザイン考えて、
期間限定チロル箱買いして配り歩いた甲斐があったよ!!

なんぼかつまみ食いはしたけど結構あったはずのチロル、
挨拶終えたら残り2個。
10枚以上は余ると思った異動通知、残り6枚。
そんなに私に知り合いいたんだなぁ。



歩き慣れない異動先、てくてくしてたら見覚えのある文字。
そして室内に見覚えのある人影。
元御主人様の異動先の部屋、元御主人様が開梱してた。
もちろんお邪魔する。

「もう一個いりますかー?」
「さっきもありがと(笑)」
「じゃっ」

ふと気づくと室内の人がこっち見てる。
突如やってきた同社内の女。
ただし別部署、元別勤務地。ほぼ面識なし。
元御主人様はその部署にとってはまだ謎の人物。
・・・
「お邪魔しました」
さっさと逃亡。



帰路の愛車内、どっと疲れが押し寄せてきた。
肉体的なものじゃなく、精神的なもの。
未体験の人的環境、不慣れな地。
御主人様を驚かすことを支えにこの1ヶ月生きてきたが、
異動を公表したことでそれが失われた。

そうだよな。
異動って、心配があったり緊張したりするもんだったよな。
今になって実感し始めた。

来週からしんどいなぁ…(遠い目)


あるふぁ。 |電子手紙。呟。


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