加藤のメモ的日記
DiaryINDEXpastwill


2016年03月09日(水) 清原を待つのは娑婆の煉獄

白い粉の力で、自ら世間に「解雇通知」を送ってしまった清原和彦(48)。初公判は5月17日に決まり、間もなく釈放される運びではあるが、娑婆では留置生活など吹き飛びそうな「煉獄」が待ち受けているのだ。

清原が覚せい剤取締法違反で(所持)容疑で逮捕されたのは2月2日。同月23日には使用容疑で再逮捕され、勾留期限を迎える今月15日、使用の罪で追起訴される見通しだ。「起訴後の保釈申請は、スムーズにいけば通常1,2日で許可されます。現在のところ17日に警視庁本庁から出るのは、とみられています。(社会部デスク)

一般的に薬物事件では、ことのほか保釈条件が厳しいとされる。逃亡や証拠隠滅の恐れがなく居住地も定まり、かつ身元の確かな引受人が必要であるのは言うまでもない。加えて数百万にのぼる保釈金も用意せねばならずその”出資者”をめぐって諸説入り乱れる中、さる捜査関係者が明かすには、「売買の流れを洗うため、捜査段階から金融機関に「捜査関係事項照会書」を提出して清原の預金口座を調べていました。当面の貯金が十分あるのは確認済みです。つまり、保釈金程度は捻出できるのです。

肝心の引受人については,、本来ならば親族が最適なのですが、清原は弟や妹とは長らく断絶している。また母親が介護施設におり、唯一関係の悪くない父親も引き受けずらい。現在、保秘が徹底された複数の大手事務所の弁護士がサポートに当たっており、彼らの主導で適切な選定が進められていくと思われます。(清原の動向に詳しい事情通)

が、念願かなって娑婆に出たところで、試練は増すばかり。元近畿厚生局麻薬取締部長の西山氏が言う。「申請する側も、例えば裁判までの期間は薬物依存専門の病院に入院させるなど、万全の態勢を整えているのでしょう。さもなければ、裁判所も納得しないはずです」それでも「再び手を出す可能性がないとは言えません。薬物再使用のきっかけは大別して4つあるとされ「HALT」と呼ばれています。それぞれハングリー、アングリー、ロンリー、タイアード(疲労)を指し、これらに患者を晒すのは禁物なのです」

先の事情通によれば、実際に清原も「とりわけ2014年に離婚して以降、子供と会えなかったのが辛かったようで、孤独感から依存を深めていきました。逮捕のちょうど1年前、以前から慕ってきた知人に電話し『わし寂しんです。明日行ってもいいですか』と涙声で訴えていた。で、翌日はすっぽかす。精神状態がどん底の時には、こうした言動が目立ちました」精神医の片田明美氏はこう指摘するのだ。「彼は逮捕前のブログで、「飲食店で他の客に笑って指を差され、我慢できず灰皿を叩き割った」と綴っていました。これは覚せい剤常用者にしばしば現れる『被害関係妄想』の可能性が高い。現時点で、重度の依存性であると推察されます。仮に短期間の留置でクスリが抜けても、すぐに誘惑に負ける可能性は十分あります」

覚せい剤は脳に不可逆的なダメージを与えるという。身を焦がす煉獄は、延々と続くのだ。


『週刊新潮『  3.24号  


加藤  |MAIL