加藤のメモ的日記
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赤字49億円 「瀕死」のワタミから人もカネも消えた
「ワタミは創業以来、人件費を極限まで抑え、商品を安く提供するデフレビジネスの手法でのし上がったきました。しかし経済状況の変化で、これまでのやり方が通用しなくなった。今回の赤字は、それが如実に反映された結果といえます」(経済評論家・鈴木氏)ワタミグループがピンチだ。5月2日、ワタミは20147年3月期の利益を示す連結最終損益で、1998年の東証上場以来初の49億円もの赤字を計上したことを発表した。
これに先立つ3月27日、同社は居酒屋チェーン「和民」などの不採算店60店舗を今年度中に閉鎖することを発表したばかり。今回の赤字報告は、チェーン店閉鎖に伴う特別損失や、既存店舗の客数低下のによる10年ぶりの売上高下落が主な要因だった。この赤字発表を受けても、創業者である渡邊美樹元会長は「なぜ危機に出会ったのかを徹底的に分析する」と、あくまで強気の姿勢を崩さない。しかし、すでにワタミはは「瀕死状態」に陥っているという見方も少なくないのだ。鈴木氏はこう続ける。
「アルバイトの給与が上昇傾向にある中で、飲食店の人気は下り坂。その上、ワタミは2008年に神奈川県で起きた社員の自殺問題など、労働環境の劣悪さが取り沙汰されており、敬遠されている。チェーン店の閉鎖は、それも一因です。さらには、ワタミの企業イメージが悪化するにつれ、客数も減少の一途をたどっています。哀れな従業員を犠牲にしつつお酒を飲みたいと思う人はいませんから」
ワタミが抱える人手不足は、深刻な問題となっている。同社は今年(2014)、正社員として240人の採用枠を設けていたが、入社したのは半分の120人。つまり、ワタミは新卒社員すら満足に確保できていないのだ。この背景には、限界まで気力と体力をつぎ込んで仕事にあたるべきだという渡辺氏の過激な姿勢が悪影響を及ぼしている可能性がある。経済ジャーナリストの荻原博子氏はこう語る。
「一般に人手不足は、給与体系を改善し、人件費を上げることで解決します。しかし、ワタミは現時点で人件費を上げたらますます経営を圧迫してしまう。打つ手がない状況です」昨年の参議院選で政界進出を果たした渡邊元会長。だが、自らが興した会社が危機を抱えている今、天下国家このことを考える余裕もないのではないか。
『週刊現代』5.24
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