加藤のメモ的日記
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2014年06月16日(月) 日産・ゴーンの迷走

「エンジンは車の心臓です。それをベンツのものに載せ替えて、どこかスカイラインなんでしょうか。スカイラインは、車好きの日本人にとって心の拠り所のような存在でしたが、もはやその面影はありません」(自動車評論家の西川淳氏)日産自動車が、人気車種のスカイラインに資本提携先であるドイツ・ダイムラー社のターボエンジンを搭載した「2000GTーt」を6月5日に発売する。エンジンはメルセデス・ベンツEクラスと同型で、価格は380万円か〜460万円。

見た目はスカイライン、中身はベンツ…日産のカルロス・ゴーン社長(60歳)の「迷走」が止まらない。「ゴーン氏の経営は、常に合理化とコストカットを主軸に置いています。自社でエンジンを製造すると何百億円もの費用がかかる。それならばダイムラーのエンジンを使った方が合理的だと判断したのです。日本人の感性からすると『ロマンがない』と思うかもしれませんが、それが彼のやり方なんです」(経済ジャーナリストの坂本氏)

実はゴーン氏によるスカイラインの仕様変更は、今に始まったことではない。「2001年に『V35型』として新型スカイラインを発売しましたが、そのデザインは長年培われたスカイライン『R30〜R34型』にはほど遠く、ファンの間では『あれはスカイラインではない』と酷評されました」(自動車評論家の国沢氏)現在日産は、徹底した合理化と円安の影響で、今期の営業利益は5350億円(前年比107%)を見込んでいるが、国内市場では苦戦を強いられている。原因は、トヨタのハイブリッド車に対抗して、莫大な予算を傾注し開発した電気自動車『リーフ』の販売不振だ。

これによりゴーン氏は、新技術にコストをかけず、さらなる合理化を進めることを決意したという。日産の元エンジニアで「ミスターGT-R」と呼ばれる水野氏は、現在の日産の現状を憂う。「やりようによっては『人、モノ、金、時間』をかけず、最小の資源でGT-Rのようなスーパーカーを作る技術が、まだ日産にはあるも関わらず、海外に頼るのは寂しい。国内のお客さんを喜ばせるためにも、日本がリーダーシップを持つ技術開発を期待したい」ゴーン氏が、このまま経営効率だけを求めて、ユーザーの気持ちを無視すれば、早晩「日産」そのものが見捨てられる日が来るだろう。



『週刊現代』6.14


加藤  |MAIL