加藤のメモ的日記
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| 2014年02月03日(月) |
ココナツオイルはアルツハイマーに効果 |
アルツハイマー病による認知症状の改善にココナツオイルが注目されている。主成分の【中鎖脂肪酸】からできる物質、ケトン体に着目した食事療法を米国人医師が提唱した。アンチエイジング研究で知られる白沢卓二・順天堂大大学院教授は「『ガス欠状態』となった神経細胞にケトン体が入ってエネルギーをつくる」と解説している。
カレー、スープに
アルツハイマー病は記憶や思考能力がゆっくりと障害を受け、日常生活の行為が難しくなる病気である。幻覚や妄想、徘徊といった周辺症状がある。高齢者の認知症状では最も多く、脳の神経が変成して脳の一部分が萎縮していくが、原因は解明されていない。アルツハイマー病の認知障害について、ココナツオイル摂取で改善する食事療法を提唱しているのが米国の小児科医、メアリー・T・ニューポート医師だ。若年性アルツハイマー病を発症した夫に食べさせたところ、4時間後の認知機能検査で改善が見られた。やがて会話能力が向上するなど、夫の認知障害の進行を食い止めることができたという。
ココナツオイルはココヤシの成熟した果実の種子の胚乳からとれる油。含まれる脂肪酸の多くが中鎖脂肪酸で肝臓でケトン体に分解され、エネルギー源として利用される。日本でも一部の百貨店やインターネット通販などで販売されている。輸入・販売を手掛ける「ココウェル」(大阪市都島区)によると、食事療法が日本でも知られた結果、同社が昨年販売した食用ココナツオイルが数量ペースで前年比約5.7倍と大きく伸びた。「主婦の友社」は1月、実用書『ココナツオイルでボケずに健康』を刊行。認知症を改善するメカニズムや、ココナツオイルを使ったカレー、スープなどのレシピを紹介している。
ステップができた
ココナツオイルの効果は、米国では3人に1人にあったとするデータがあるが、日本人に当てはまるかは分かっていない。白沢教授は「アルツハイマー病が薬で劇的に改善するということはない。効果が本当がどうか疑問があったが、摂取して4時間後に症状が良くなった外来患者がいる」と話す。
この患者は初期のアルツハイマー病と診断された70代男性で、趣味の社交ダンス教室で曲に合わせてステップを踏むことが難しくなっていたが、教室に行く前に摂取すると、次々と踏めるようになったという。白沢教授によると、脳の神経細胞はグルコース(ブドウ糖)をエネルギー源としているが、アルツハイマー病になるとグルコースを使うことができない『ガス欠状態』となり、認知症状を引き起こす。グルコースの代替としてケトン体が使われる。ただ、ケトン体が効かない人もおり、ケトン体の血中濃度がうまく上がらないか、神経細胞が死んでしまっている状態と考えられるという。白沢教授は「認知症の予防効果があるかどうかは、これからの研究課題だ」と話している。
【中鎖脂肪酸】飽和脂肪酸の一つで、肝臓で分解されてケトン体が生成され血液中に出される。ココナツオイルのほかパームオイルや母乳、牛乳に含まれている。一般的な植物油に含まれる長鎖脂肪酸に比べ、素早くエネルギーに分解される。中鎖脂肪酸のオイルやパウダーを販売する「日清オイリオグループ」(東京都中央区)によると、エネルギーを効率よく取れるために、主に高齢者施設で食の細い高齢者らの食事に利用されている。
『産経新聞』2.3
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