加藤のメモ的日記
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2014年01月06日(月) 張成沢銃殺刑

張成沢氏機関銃銃殺刑か 韓国は緊張 あらゆる挑発に備える

解任から4日…即時死刑執行 正恩氏 脆弱な権力基盤を露呈

北朝鮮のもとナンバー2の実力者、張成沢(チャン・ソンテク=67)前国防副委員長の処刑で、韓国は緊張感が一気に高まった。北朝鮮の朝鮮中央通信は12月13日、国家安全保衛部が前日に開いた特別軍事裁判で張氏が死刑執行を受け、刑が即時執行されたと伝えた。「国家転覆の陰謀行為」が理由とされる。

韓国の金寛慎国防省はこの日、朝鮮人民軍に特異な動向はないとしつつ、軍部内で「忠誠競争」が起き、誤った判断を誘発する可能性があると指摘した。核実験や長距離ミサイル発射を含め、あらゆる挑発に備えるとした。

金寛鎮国防省は13日、国会の国防委員会で、金正恩第一書記の叔父・張氏の粛清について、内部の権力闘争ではなく、正恩氏の「唯一指導体制」を確立するため実力者を牽制する権力再編過程の一環との見方を示した。同国防委員長は朝鮮人民軍内部で「忠誠競争」が起き、誤った判断を誘発する可能性があると指摘。核実験や長距離ミサイル発射を含め、あらゆる挑発に備えるとした。

北朝鮮が軍事裁判実施や刑執行を公にするのは極めて異例。北朝鮮情報のウェブサイト「デイリーNK」高英起東京支局長は、12月13日のテレビ朝日のニュースに「こういったことを公にするのは1970年代以降、初めてではないか。建国から5本の指に入る大粛清事件」と驚きを込めてコメントを寄せた。北朝鮮は正恩氏の父・金正日総書記の死去から12月17日で2年となるのを前に、実力者とされた張氏の影響力を速やかに消し去り、体制強化を図ったと見られる。今後、張氏周辺に対する粛清も進められそうだ。

韓国側も関係各所が重大事態として関心を深める。与党セヌリ党の除相国会情報委員長は「最近処刑された張氏の側近2人が機関銃で射殺された」ことから張氏の死刑も「同じ方法で行なわれたと推定される」と述べた。除氏は、張氏の全役職の解任からわずか4日後という早急な死刑執行の背景について「金第一書記の権力基盤が相対的に脆弱なことを示す。さらに内部の混乱拡散を早期に遮断する意図がある」と指摘した。

国防省の副報道官は、冬季訓練をしている北朝鮮軍の偶発的な挑発などに備え、韓国軍の勤務体制を強化したことを明らかにした。内に向けてはこの夏から処刑の嵐を起こしている正恩氏が、韓国に対して軍事的に”暴発”する恐れも警戒している。

国家転覆の陰謀行為

もちろん、突然の処刑の正恩氏の意向を受けてのものだろう。判決内容などを伝えた朝鮮中央通信によると、張氏は自ら政権を担う野心を以前から抱き、2011年12月の金総書記死去を契機に工作を本格化した。側近グループを要職に引き入れ、自ら「神聖不可侵な存在」として君臨。群にも働きかけ、最終的に金第一書記を排除し、国を乗っ取ることを企んだ。同通信は張氏が、特別軍事裁判の審理で「クーデター」画策を認めたとしている。

張氏はその課程で、経済運営や貿易、外資導入の実権を手中に収め国民生活を破綻に追い込むことで国を混乱させようと計画。首都平壌の都市開発を妨害したり、地下資源の不適切な売却を強行したりしたほか、北東部の経済特区、羅先で土地を海外の提携先に長期貸与したことも「売国行為」とされた。さらに、2009年のデノミネーション(通過呼称単位の変更)実施をめぐる混乱も張氏の責任とされたほか、私生活の乱れも問題視された。

韓国統一省資料によると、張氏は1972年に金正日総書記の実妹である金慶嬉氏と結婚し、2011年12月17日の同総書記死去後、慶喜氏らとともに正恩氏の後見人に。2010年に国防委員会副委員長、2012年の党代表者会で政治局員に昇格した。だが、今月8日、自らの派閥を作る「分派」活動など「反党・反革命的行為」を理由に、党が全役職からの解任と党からの除名を決定、12月9日に公表された。金第一書記の絶対的権威に挑戦したと、朝鮮中央通信が指摘した張氏。いわば、内なる敵を葬り去った正恩氏は今後、どこへ向かうのか。



『九州スポーツ』12.14


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