加藤のメモ的日記
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| 2013年10月17日(木) |
マイクロソフト 携帯大手を買収 |
生き残りをかけた戦い
遅すぎた握手、弱者の連合――米マイクロソフト社が、フィンランドノキアの携帯端末事業を約7140億円で買収するとの発表に、世界のメディアは辛らつにこう書き連ねた。「パソコンの基本ソフト(OS)で世界を席巻したマイクロソフトとだが、近年はスマホの登場で米アップル社や米グーグルにお株を奪われていた。買収発表後にマイクロソフト株が5%弱急落した様に、マーケットも買収を評価しませんでした。しかし、市場はリスクを取る動きにネガティブに反応するものである。実際、ソフトバンクが巨費を投じて英ボーダフォンを買収した際も、アナリストは批判的だったが、買収は大成功でした」(マーケットバンク代表・西岡氏)
では。マイクロソフトに勝算はあるのか。MCPアセット・マネジメント証券の井上氏が語る。「スマホは従来型携帯に比べ、開発費が3〜10倍かかるといわれる。大きくシェアを取らないと利益を出すことはできません。その青写真がどの程度描けてるのかがポイントでしょう」今回の買収は、これまではソフト中心で儲けてきたマイクロソフトが、自ら携帯端末事業(ハード)まで手掛ける大転換を意味する。アップル、韓国サムスンなどがひしめく峻烈な市場で勝つのは容易なことではない。
「今回の買収を経て、ノキアCEO(最高経営責任者)のスティーブン・エロップがマイクロソフトのトップに就くとの見方が出ていることにカギがあります。実はエロップはマイクロソフト出身で、ノキアに転じた経歴を持つ。ソフトとハード両面を熟知する彼が再びマイクロソフトに戻れば、逆転劇も夢ではないと見る市場関係者もいます」(井上氏)
岡三証券日本株式戦略グループ長の石黒氏もこう指摘する。「マイクロソフトはまだまだ豊富な資金力を持っている。この資金を使ってさらに技術力のある企業を買収したり、画期的な製品開発に注力すれば、復活の可能性も見えてきます。一方でスマホやタブレット端末市場は、すでに低価格競争になっており、ここに呑み込まれれば買収の意味はなくなる」現状を変えたいのなら、企業はリスクを取って前に進むしかない。生き残りをかけた最後の戦いが、いま幕を開けたのである。
『週刊現代』9.21
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