加藤のメモ的日記
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莫大な原稿料という名の工作費を払って非党員文化人を動員する
赤旗の原稿料が話題になっています。党幹部は長い長い論文を発表します。党の元大幹部西沢隆二は、一つの論文を『赤旗』に発表して原稿料をもらい、さらに『前衛』に転載してもらい、単行本にしてまたもらい二重取り、三重取りしていると皮肉っていますが、これはその後いくらか改定されているようです。つまり、現行の中身によって区分けし、党の機関を代表して書くものと、個人的な面の強いものとに分け、後者には原稿料を払うそうです。
単行本の場合も党中央出版局のものは、初版はタダ働きにして再版から印税を出しますが、宮本委員長や不破書記局長などの単行本は、大部分を党員の必要文献にして、半ば強制的に党員に売りつけるため莫大な印税が入ってきます。それよりも注目されるのは、年間数百名に及ぶ学者など非党員文化人に払う原稿料です。とくに『赤旗』に連載される党外作家の小説などには、昭和52年当時で最高400字1枚、1万円という原稿料を払っているものもいます。
これらの筆者のほとんどのものが『赤旗』のシンパですが、なにはともあれ当面金にさえなればと、とにかく言われるままに書くというものも増えてきました。しかし、後で選挙ともなると、共産党候補の推薦文を書かされたり、自分の顔を大きく『赤旗』に載せられたりして、顔をしかめるものも出てきています。また党の別働隊がやってきて、選挙カンパや各種カンパで支援の金をせびられ、うんざりするものもあります。誰でも知っている大学教授や評論家、作家が何人も『赤旗』に顔を出します。その都度、莫大な原稿料という名の工作費が支払われています。
仮想敵は誰なのか党防衛隊の強化
一般党員すら疑うものものしい警戒ぶり
東京のど真ん中に党本部を城を構えていますが、まるでベトコン基地のようなもので、その門戸を固く閉ざし、ひとり孤塁を守っています。とくに相手が警察ともなると目の色を変えます。共産党にとって警察は当面の敵なのです。反動政府の暴力装置と決めつけています。それでも日本という国は自由でおおらかなもので、平気で革命へ向けての政治活動を許し、時の政府と警察を罵倒させています。言論の自由は無制限といって差し支えありません。これが逆になったらどんな自由があるのか、説明しなくても世界に共産主義が十いくつもありますから誰でも知っています。
日本の公党のなかで、国民を二つに割り、敵と味方にはっきり区別している政党は共産党をおいて他にありません。共産党の隠された文献をあえて読まなくても、特殊な政党であることがわかります。その共産党が最近ものものしい警戒ぶりです。共産党にとって何か悪い予感でもするのかもしれません。なにしろ共産党には敵が多すぎます。共産党のいう当面の敵は「アメリカ帝国主義と日本独占資本」だそうですが、これだけなら、一般市民には何のことかわかりません。「自分はいったい共産党にとって敵なのか味方なのか」と不思議がるくらいのものです。
一般市民が知っているのは、共産党を支持するものが野次馬も含めて10人に1人、票にして全国で600万票という程度のものです。すると10人に9人は敵かというと、そうでもないようです。そうなると「一人の独占資本、多数の労働者」の論理と矛盾します。しかし、共産党は自分を批判するものや、自分に都合の悪いものを「二つの敵」の手先として噛みつきます。だから、労働者でも農民でも文化人でも学生でも安心してはおれません。いつ敵というレッテルを貼られるかわからないのです。
こうしてみると、共産党の敵がいかに多いかがわかります。共産党は自分で絶えず仮想敵をつくりだしているのです。自然警戒心が人一倍旺盛になり、それが昂じて一種の病的現象を呈するようになります。それを一般市民からみますと「こわい政党」と目にうつります。共産党防衛隊はこういう背景の中で、密かにつくられているのです。
入党はしたものの窮屈な党生活に脱落者続出
共犯者の袴田委員長も認めていた「リンチ殺人事件」の事実
共産党ではこのところ脱落者が多く、党内はテンヤワンヤの状態が続いています。そこへ例の”袴田リンチ殺人事件”が大きく表面化しました。ところが、それが国会の場に持ち出されたのです。それでも共産党はまだデッチあげだのデマだのと繰り返しています。しかし、その声がいかにも精彩がなく、しどろもどろに聞こえるようになりました。昭和51年1月30日の衆議院予算委員会で、稲葉法相は民社党塚本書記長の質問に答え、宮本顕示、袴田里見らの手で行なわれた凄惨なリンチ殺人事件があった事実をはっきり認めています。もうこうなると、共産党も隠しようがないのです。
このやり取りはNHKのテレビで全国放送されました。共産党では不破書記長をくりだし防戦につとめましたが、あれだけの事件を起こしながら、なお反省の色を見せない不敵な表情が、逆に国民に大きな恐怖感を与えたようです。稲葉法相が、判決に不服なら再審の請求という手段があると促しても、共産党はうわの空でした。とてもそういう自信はないのです。それをやればリンチ殺人事件の凄惨な場面がさらに詳しく浮かび上がり、怖い怖い共産党が全国隅々までなり渡ってしまいます。ヤブヘビになることが目に見えているのです。
この二人には治安維持法違反だけでなく、リンチ殺人事件をめぐる刑事犯がくっついています。ですから、あの時は政治犯だったなどと、ていのよいことばかり大声で吹きまくるわけにはいかないのです。このリンチ殺人事件について袴田副委員長が不用意に本当のことをしゃべり、それが今党内で大問題になっています。リンチ殺人事件の事実を現職の副委員長が自分の著書の中で証言しているのですから、党内で大騒ぎになるわけです。
袴田副委員長は、この事実を宮本委員長から鋭くねじ込まれ、平素、傲慢をもって党員の間に君臨していたものが今は見る影もなく、しょげかえっているといわれています。といって宮本委員長の方もこれ以上追及もできないのです。相手は自分の過去を知るリンチ殺人事件の共犯者ですから。痛し痒しなのです。
『これが共産党』水島 毅 大正4 岡山 思想運動研究所代表
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