加藤のメモ的日記
DiaryINDEX|past|will
| 2012年08月10日(金) |
野田首相「8.15靖国参拝」の成否 |
国民の信を失った総理大臣は、一か八か、国論を二分するような行動に出たい衝動に駆られるらしい。そうすれば少なくとも国民の半数の支持を得られ、支持率が50%まで回復するのではないかという幻想に取り憑かれるのである。野田首相の場合、「8月15日靖国神社参拝」計画がそうだ。
英霊への冒瀆ではないか
野田首相は就任時はさぞや熱心な靖国参拝派だったのかと思うと、不思議なことに過去に公式な昇澱参拝をした形跡は見当たらない。「昇澱参拝には申し込みが必要で記録に残る。記録に野田佳彦という名前は残っていない。昇殿しない社頭での参拝まではわからないが、以前、菅直人首相も国会で『個人的には何度も靖国人社に参拝したことがある』と答弁したことがあるが、やはり記録にはなかった」(靖国神社関係者)
国家には自民、民主など超党派の議員が参加する『みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会』がある。同会の事務局に確認してみたところ、「野田首相は過去も現在も参拝する会に参加したことはありません。近年は会のメンバー以外に、春と秋の例大祭や8月15日にどんな議員が参拝されたかを本殿に入らずにお賽銭で社頭参拝された方まで含めて確認していますが、野田首相の参拝はそうした記録もありません」という返事だった。
事実、野田首相は就任当初、靖国神社参拝を否定していた。そうした野田首相が靖国を参拝するといわれても、政権浮揚の打算が見え見えなのだ。保守の論客は冷ややかに見ている。靖国神社崇敬奉賛会顧問の高森氏が語る。「そもそも靖国神社は春秋の例大祭に参拝するのが本来の形で、敗戦の日に参拝する重要な意味はなかったが、中国との外交的綱引きで、8月15日に参拝できるかどうかが保守政治家としての試金石と見られるようになった。首相は政治家としての打算半分で大博打に打って出るつもりかも知れません」
航空自衛隊出身の評論家・潮氏は「英霊への冒瀆」と指摘する。「野田総理が靖国参拝したことは寡聞にして耳にしたことがない。そういう人物が8月15日に参拝しても本当に保守の心を持っているのか疑わしい。むしろ靖国神社の政治利用が見え透いていて、英霊に対する冒涜ではないでしょうか。そもそも集団的安全保障や尖閣国有化を今頃言い出すのなら、なぜ、防衛の素人の一川保夫氏や田中直紀氏を防衛大臣に任命したのか。そのことが安全保障や防衛を重視していなかった証拠です。そんな人物のパフォーマンスで日中関係悪化を招いた場合、打開する展望や外交手腕があるとは思えない」
消費税増税以来、大メディアに「決められる政治」とおだてられ、自らの能力も考えずに次々と物議をかもすテーマを打ち出すこの総理大臣の暴走は、不気味を通り越して危険ですらある。
『週刊ポスト』8/10
|