加藤のメモ的日記
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間違っているのは俺じゃない。俺を批判する奴らが間違っている。でなければこの俺がこんな状態になるずがない。角栄の晩年そっくりである。いつの間にやら師と同じ道を歩んでいる。地団駄を踏み、脳梗塞で倒れた師・角栄の二の舞にならなければいいか…。
政治ジャーナリストの後藤謙治氏は「ある閣僚が『こうなった以上、小沢氏が裁判で無罪になっても、検察による控訴は間違いない』と言っていましたが、今後数年、小沢氏は裁判に縛られることが確定したということ。刑事被告人という立場で次の選挙を迎えなければならないし、来年70歳になる小沢氏は、復権のために必要な時間を、裁判に奪われてしまったのです」
永田町の案内子
「落ち目の三度笠」という言葉がある。古くはヤクザ者などが、旅に出る際にかぶった編み笠を「三度笠」と言い、かって持っていた自分のシマを落ち目になって追われ、「三度笠」を手放せなくなるほど流浪を続けなればならない状態、というくらいの意味だ。
金と権力で「小沢一家」を率いてきた小沢は、これまでも政党を渡り歩き、流浪を続けてきた。それでも「落ち目の三度笠」と呼ばれることがなかったのは、小沢がいるところこそ、永田町の中心だったからだろう。しかし、もう小沢は永田町の中心どころか、民主党の中心にすらいない。
カネの切れ目が縁の切れ目
民主党内には早速、小沢氏を「お荷物」扱いし、距離を置きはじめている人間も少なくない。その筆頭格が輿石幹事長である。これまで小沢とは蜜月だと見られてきた輿石。先の代表選でも小沢が輿石に出馬を要請。輿石は参議院会長という立場を理由に断ったか、これはいかに小沢が輿石を信頼しているかを表すエピソードとして語られている。ところが、この話には裏がある。
「小沢さんから代表選出馬を要請された時点で、輿石さんには野田総理サイドからも『自分が代表になったら、輿石さんを幹事長に』というラブコールが届いていたようです。しかし、輿石さんはそれをおくびにも出さずに、小沢さんからの依頼を断っている。言ってみれば、小沢さんは輿石さんに手もなく転がされたことになる」(テレビ局政治部記者)
民主党参院のドンにして、今や幹事長として肩で風切る輿石だが、もとはと言えば「日教組上がりの社会党員」。政治家歴でも、これまでくぐった修羅場の数でも、本来なら敵にすらならなかった相手だ。そんな相手見コケにされても、小沢は輿石には逆らえない。小沢は代表時代に民主党の組織対策費を約5年間で36億円も側近議員に流す形で支出している。現在そのカネを握っているのは輿石。立場は完全に逆転した。輿石が上で小沢が下だ。
野田内閣では小沢系の人間が閣僚や政務三役に多数起用され、「小沢に配慮した人事」とも言われたが、小沢から見れば実態は異なる。財務省と一体になって増税路線に突き進む過程で、小沢グループの役職者たちは、必ず閣内の一員として「増税」を容認するか、小沢の意を汲んで、ポストを捨てても「反増税」を貫くかかの踏み絵を踏まされる。
その時、どれだけの人間が小沢について行くのか。小沢にはその答えがわからないはずはない。どじょうの人事は、小沢グループを解体させる人事に他ならない。どんな政治家にも、表舞台から去る時はやってくる。政治家としても異例とも言える賞味期限を誇ってきた小沢とて例外ではない。カネの切れ目が縁の切れ目。カネのない小沢など、誰も相手にしない。それがわかっているからこそ、小沢はカネに執着してきたのだが、今やどうすることもできない。
『週刊現代』
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