加藤のメモ的日記
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2011年08月16日(火) 金価格高騰

ドル下落の不安感のあらわれ―銀座でも金売り殺到

スタンダード・アンド・ブアーズ(S&P)による米国債の格下げを背景に、ドル安進行のリスク回避を目的にした買いで急騰している。日本国内では3年前の、09年4月17日の取引価格が1グラム2901円だったが、今月8月11日は1グラム4627円と、約1.6倍になった。10日のニューヨーク市場では、史上最高値の1オンス(約31グラム)1800ドル(約14万4000円)を突破した。

28ヶ月で1.6倍高騰―貴金属店4時間待ち

日本で売り買いされている金は米ドルでの価格を日本円に換算している。金市場は確かに活況だが、米ドルがまだ下がるという不安感から、売りに出すケースも多いと思われる。金は株などと違って配当がつかないので、持っているだけでは配当がつかないので、利益を生まないことが弱点である。逆に利点として、金属品は形が変わっても重量で価値を判断されるため、どんなに古いものでも一定の価値を維持できる。だから家の中で眠っている金が売られるのだろう。

仏壇や仏具、仏像は非課税なので、相続税はかからず、代々受け継がれてきた。金製品の仏具を売りに出される方も少なくないようだ。

営業時間を延長

東京都中央区銀座の貴金属買い取り専門店「ゴールドプラザ銀座本店」は鑑定待ちの客であふれ返っていた。15日午後4時、約20人が待合席を埋め、さらに2,3分おきに訪れる新たな客に、店員が「4時間待ち」と答えて対応。ある客が手にした整理券の番号は「100」を超えていた。この半年で金価格が1グラム当たり500円上昇したことを受け、連日多くの売却希望者が金製品を持ちこんでくるという。

同店を経営する株式会社ドリームファクトリー関東支社の高橋さんは「昨年は1日平均10人前後でしたが、今月はその10倍以上。7月は来客数、買い取り額ともに当社史上最高の数字でした」と驚きを隠さない。あまりにも来客が増えたため、午後6時半までだった営業時間を13日からは8時までに延長したという。同じ銀座の田中貴金属直営店でも、連日多くの売却希望者が訪れ、閉店時間の午後7時になってもさばききれず、同9時半過ぎまで対応している状態だという。

1グラム4478円

高橋さんによると、特に資産価値の大きいものを持ちこむ客と 、それとは逆に価値があるかどうかわからないが「家にあったものをとりあえず見てもらおう」という客が増えたという。具体例としては、長年保管していた1キロ以上の延べ棒を持ちだしてきた客や、「こんなもので値段がつくなら」と金歯やメガネフレーム、仏壇にあった仏像を持ってくる客までさまざまだ。

この日、20年以上前から使っていたネックレスを売却した60代の夫婦は「買った時の値段よりは安かったけど、長年使ったものなのに高価で売れました」と笑顔。また、約500グラムの延べ棒を持参した40代の女性は「価格が高くなっていると知って、このタイミングかなと思いました」と満足そうだった。同店での金価格は、8月15日の時点で1グラム4478円だった。


『日刊スポーツ』


加藤  |MAIL