加藤のメモ的日記
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2011年08月02日(火) なでしこ国民栄誉賞辞退も

―政治目的に使われた賞―賞をもらって五輪出場を逃したら

枝野官房長官(47)は25日の会見で、「幾多の試練を乗り越え、初優勝という偉業を成し遂げ、国民にさわやかな感動と社会に明るい希望を与えた」と理由を話した。検討段階とはいえ、会見で明かしておきながら「やめました」では、ブレたと批判されかねない。ほぼ決まりなのだろう。

自民党の爆弾男こと西田昌司参議院議員(52)は「本当ですか?」と驚いた。「あげるのは賛成だ。しかし、なでしこが可哀想。菅は自分の人気回復のためにやろうとしているわけでしょ。政治目的ですよ。そもそもこれまでの政権も政治目的で授与してきたのは事実なんだけど…。菅はあげたらさっさと辞めろ!」と複雑な心境を明かした。

国民栄誉賞の政治目的とは一体どういうことなのか。ベテランの議員秘書は「一人目の受賞者は王貞治氏(71)で、福田内閣の時でした。ホームランの世界記録を出したから何かあげないとというところから始まったのですが、「当時から政権浮揚のためとも指摘されてきました」という。当時自民党では第二次角福戦争前夜だった。

海部内閣での千代の富士(九重親方=56)の受賞も、故宇野宗佑元首相(享年75)の女性スキャンダルから国民の目をそらすためとの見方ある。その宇野内閣も消費税導入への批判を和らげるために、参院選の直前に故美空ひばりさん(享年52)へ授与したといわれている。

魁皇にやらないのか?

永田町関係者は「基準が曖昧だから政治に利用されてしまう。政権側の動機が不純だから、この人にあげていないのはどうしてなのかとなる。なでしこのケースだって魁皇の名前が出てこないのは不思議」と指摘。千代の富士が受賞した直接の理由は「通算勝ち星最高記録の更新」だった。魁皇はその記録を更新したのだが…。

西田参院議員は「なでしこの名前が出て魁皇が出ないのは基準がはっきりしないからなんだよ」。基準がない以上、結局は国民的なムードで決まる。魁皇よりブームを起こしているなでしこに授与したほうが、菅政権にとっては政治目的にかなうわけだ。

国民栄誉賞受賞者
1977 王貞治
1978●古賀政男
1984●長谷川一夫
1984●植村直己
1984 山下恭裕
1987 衣笠祥男
1989●美空ひばり
1989 千代の富士
1992 藤山一郎
1992●長谷川町子
1993●服部良一
1996●渥美 清
1998●吉田 正
1998●黒沢 明
2000 高橋尚子
2009 遠藤 実
2009 森 光子
2009●森重久弥 

●は受賞時に故人

 
『日刊スポーツ』


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