加藤のメモ的日記
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| 2011年04月19日(火) |
輸入リンゴ (26) |
……ところが、食品の安全問題に取り組む市民グループ(日本子孫基金)が、アメリカから輸入されたリンゴ10個の残留農薬を独自に調べがた結果、日本の食品衛生法では収穫後の使用が禁じられているチアベンタゾール(防かび用殺菌剤)が、6個の果皮から検出されたと発表している。市民グループは1月10日、11日の両日、都内の大型小売店の店頭からアメリカ産のこのリンゴ10個を無作為に選んで買い入れ、横浜国立大学環境科学研究センターに依頼し、残留農薬を調べてもらったところ、レッドデリシャス4個と、ゴールデンデリシャス2個の皮に0.15ppm〜1.2ppmのTBZが含まれていることが判明した。
2月5日に朝日新聞が報じた内容では、ネズミなどの動物実験では催奇性が認められているTBZは、東京都と横浜市の両衛生局によるアメリカ産リンゴの店頭抜き取り検査でも、ゴールデンデリシャス各1個から、それぞれ0.1PPMと0.12PPMが検出されている。
リンゴに限らず輸入食品、特にコメなどは今後数年にわたって、より多くの輸入を年ごとに増量するよう強いられている。結果的にはコメの自由化、輸入・開放が目的とされたものである。消費者にとってリンゴにしろ、コメにしろ、その他すべての食品・果実類が安い値段で購入できるなら、これにすぐるものはないではないか、という意見がどうしても生じる。
農薬とワックスをスプレーしたリンゴは、8カ月以上の貯蔵が可能である。こうしたリンゴの中には催奇性、発ガン性の物質がたっぷり含まれている。当然ながら輸入のジュースも危険である。
アメリカ産のリンゴが上陸した3日後の12日付の毎日新聞には「輸入リンゴ拒絶派続々」の記事が載り、学校給食に際しての残留農薬の不安感が述べられている。リンゴ生産地の青森県をはじめ、大阪、神戸、京都、横浜、名古屋など各市の教育委員会が残留農薬の心配から「給食は国産品だけ」とし、大阪教育委員会は「輸入物は残留農薬が心配、安さより安全第一」としている
日本のリンゴにも、その他の果実、コメ、野菜にも、農薬や化学肥料は使用されている。しかし、輸入食品で最も怖いのは、船で輸送する際に施された防虫・防腐のためのポストハーベストである。輸入食品に頼る以上、こうした薬物の被害は避けられない。
人間の健康や生活を快適にする食品は、自分が住んでいる身近なところ、できれば同じ町村、県のものが最善で、少なくとも国産の食品をと、栄養学者や食品研究者は提言している。そして、農薬や化学肥料にまみれていないものが最上である、と。しかし日本のリンゴも農薬がかけられており、リンゴ農家の人は、日本のリンゴを食べる際は皮を厚くむいて食べるように話している。
まさに、今後の農業や食品の世界は”安いよりも安全”不自然でなく安全””病気から健康”への経路をたどりだれもが幸せになるには、食品が作られる過程、その流通システム、今後のあり方などを知っておく必要がある。
『いま地球が危ない』
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