加藤のメモ的日記
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| 2011年01月15日(土) |
軍隊と警察の違い(2) |
同じ国家の公的武装集団としては、軍隊と警察がある。この二つのどこがどう違うのか。一番分かりやすいのは、軍隊は24時間勤務で、警察は8時間勤務だということ。警察官というのはサラリーン、官僚だ。勤務が交代制で夜勤もあるかもしれないが、勤務が終われば家に帰る。ところが軍隊は違う。勤務時間という制限そのものがない。時間外勤務という考えもない。つまり軍隊には残業手当がない、警察にはある。
これを別の面から言うと、軍隊はそれ自体で完結した自活集団だ。軍隊は自分で飯もつくれば、トイレも風呂もつくる。そういう能力を持っている、病院も持っている。警察病院というのもあるが、それは普通の官僚の共済組合が持っている場合とまったく同じで、軍の病院はそれとは全く違う。
例えば昭和60年に日航機が群馬県の御巣鷹山の山中に墜落した時、群馬警察の機動隊と陸上自衛隊の第12師団が出動したが、県警の機動隊は全部自衛隊に「おんぶにだっこ」だった。何かから何まで世話になった。
自衛隊は出動して、まず何をしたか、山の中にトイレを作った。入り口の集落の小学校の校庭に風呂を作った。炊事場を作った。毎朝、全隊員に炊事班が作った温かいメシを出した、機動隊は配られる冷たい「折り詰め弁当」しか食えない。
警察に自活能力なんて最初からない。機動隊なんて言うが特別の機動力は何もない。県警本部直轄で全県下を所管しているという、ただそれだけ。時間外勤務のサラリーマンの集団とまったく同じ。
朝、山へ上がって遺体の捜索をする。機体の残骸を片づける。自衛隊も県警もそれはまったく同じだが山を下りると、自衛隊は真っ先に風呂に入る。その風呂の水はちゃんと消毒剤が入っている。それが済まないと、降りてきた隊員を宿舎に入らせない、県警はそのあとに「お願いして」残り湯に入れてもらった。
『軍事頭脳を持っているか』
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