加藤のメモ的日記
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2009年03月11日(水) 派遣切り

先日、町を歩いていたら20代の男性が汚れた服で膝の破れたジーンズをはき、両手に全財産を入れたバッグを抱えて歩いている姿を見た。髪の毛はぼうぼうで横目で僕をチラッと見て通り過ぎた。ニュースによると福岡県のホームレスは前年より155人増の約1.200人いるということだ。福岡市は980人。政令指定都市では最多らしい。福岡市の生活保護課の人間は人間の血が通っているのだろうか。北九州市では去年、生活保護を打ち切られた男性が「おにぎりが食べたい」と言って亡くなった。

しかし実際はもっと多いのではないかと思う。車の中で寝泊りしている人達もいる。「健康と生活を守る会」という全国組織がある。共産党の組織ということだ。生活に困窮した時、最後の砦として生活保護がある。しかし、一人で生活保護を申請してもまず相手にしてもらえない。働けるはずと追い返されるという。セーフティーネットとして機能しない。そこで健康と生活を守る会の人と一緒に区役所に行くとわりとすんなり認可されるそうだ。区役所のこのダブルスタンダードぶりはどういうことだろう。

その「健康と生活を守る会」のホームページを読んでいたら、次の文章があった。「「春よ来い!なんでも連帯広場」主催の「炊き出し、労働、生活相談会」のチラシを見てきた松本豊さん(仮名・61歳)は、昨年5月にリストラで仕事がなくなり、家賃が払えず、10月から路上生活を余儀なくされました。炊き出しや衣類をもらい、帰ろうとしたところ「労働相談」の張り紙を見て「仕事を見つけたい」と飛び込みました。

同会の大本義雄事務局長は、「まず生活保護を受けて、住む場所を見つけましょう」とアドバイス。翌日一緒に福祉事務所に行き、保護申請をしました。住居を確保すると同時に、パートですが仕事も見つかりました。松本さんは「新しい布団でよう寝られますわ。あの時相談していなかったら、まだホームレスをしていた」と感謝していた。」


生活保護は住居がないと支給されない。ホームレスには支給されない。そこである土木関係の会社では、寮に住む作業員約30人は怪我か病気で働けず、生活保護をもらっているそうである。会社は個人の保護費から寮の家賃を徴収するという驚くべき手口で稼いでいる。仮に寮の家賃を40000円として30人なら120万円。この金額がその会社に毎月入る。ちょっとしたアパート経営である。またある会社の寮は三食付で一日3000円ということだ。すると一ヶ月約9万円。また寝泊りだけで月45000円という会社の寮もある。しかしそこは布団がないらしい。45000円もあれば福岡では3DKが借りられる。


加藤  |MAIL