つれづれ日記
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2011年06月02日(木) ワカメとブラビーに給餌。田丸公美子氏の本。

この日記はエンピツからレンタルしているのだが、広告が控えめで気に入っている。その広告はいつの頃からか、日記の内容に出てきたキーワードに沿った広告を翌日すかさず載せる。思わず笑ってしまうこともしばしば。今日も日記を開くと昨日の内容に合わせて「収納家具」の宣伝がしっかり瞬いている。(~o~) 

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こないだ読み終えた本は面白かった。
イタリア語通訳の田丸公美子氏があちこちの雑誌に書いたエッセイを集めた「パーネ・アモーレ」。読み進めるうちにおおまかに同世代のようだと感じた。同じ事象を見聞しているし、中高時代にたくさんの外国ペンパルを持つなど同じような体験をしている。勿論違っていることの方が多いのだが私自身の青春時代を思い出し感慨に耽った。

ロシア語通訳の故米原万里氏を中心に気の合った各国語通訳たち5人で食事会などを催していたそうだが、田丸氏は「シモネッタ・ガッセ」なる渾名を米原氏から頂戴した。下ネタ、ガセネタが得意ということか。
水商売も真っ青のド派手な化粧と服装でFカップの巨大な胸を誇示していたとか。

すると当然、イタリアでは勿論、日本でもしょっちゅう男から声を掛けられていたが、本人曰く「究極の体験」をした。20代後半のころ。シルバーフォックスの毛皮をまとい高いヒールの靴でSKDのお別れ公演に行こうと歌舞伎町界隈からタクシーに乗った。まだ行き先を言わないうちに運転手はなれなれしく言った。「吉原ですね。」ついにはソープ嬢とまちがえられたのである。

ショックで行き先を訂正することもできなかったが、素早く立ち直り、SKD劇場のすぐ裏あたりのひときわ高級そうなソープの前で車を降りながら「あけみっていうの。指名してね。サービスするわ。」と運転手に言うと『ほんと、うわあ嬉しいな。今日にでもあがったら行くよ。』と運転手。

もうひとつ印象に残ったエピソードは、1975年フリーの通訳をしていた頃、1週間の通訳料14万円を得て帰宅しようとタクシーに乗った時のこと。実直そうな50代後半くらいの運転手が雑談まじりに子供自慢を始めた。娘はSKDのスターダンサー。慶応大生の息子はアルバイトで学費をひねり出していたがそれも限界。数日中に学費を払わないと退学になるという。
白髪混じりの後姿が広島の父親の姿に重なり他人事とは思えなくなった。
そのうちに涙声になった運転手は、今から亡くなった妻の墓にお参りして自殺しようと思っている、昨日から食事もしていない、と言い始めた。
焦った若き田丸氏は運転手を必死で引きとめ自宅アパートの入り口にいざない、食料品を押し付け、有り金からタクシー代を払った残りの13万5千円を貸した。

「いいことをした充実感」に満たされていたのだが、毎月1万円づつ返済してくれるはずが3ヶ月経っても入金がない。不安になってタクシー会社に電話してみると当の運転手はお金を貸した翌日から出社していないという。
事情を話すと、お人好しすぎると大笑いされてしまった。
SKDダンサーの娘に電話してみると「家の金を全部持ち出したあんなギャンブル狂いは父でもなんでもありません。母は苦労の末亡くなり、弟もとっくに大学を辞めて働いています。二人とも父に会う気は一切ありません。」と言う。田丸氏茫然自失。

それから3年後、覚えのない入金が2万5千円。振込み人はあの運転手ではないか!手紙も届き、「あれ以来仕事も転々としたが、余りに簡単に騙されたあなたの人を疑わない優しさに支えられ、こうして少しでも送金できるようになった。・・・どうぞお元気で。そして人にだまされないようお気をつけて。」と結ばれていた。それから1年、忘れた頃に1万、2万と振込みがあり総計15万になったのを最後に入金は途絶えた。手紙も最初の一通のみ。

人を信じてよかった、と実感した田丸氏は、年老いて身体は大丈夫だろうかとその運転手の身を気遣うのであった。
そして相変わらず人にすぐにお金を貸し続けているとか。

どんな風貌の人かとネット検索してみたら写真が数枚あった。なんとなくイタリア文学者の塩野七生氏に似ている。イタリア語をやると似てくるのか。

田丸氏は広島県出身。ノートルダム清心学院でアメリカ人シスターから徹底的に英語を仕込まれた。中高共に首席で通し東京外語のイタリア語科を志望。滑り止めに津田塾と東京女子大。高3時に父親が事業に失敗し、裕福ではなくなった。大学では奨学金を受け、英語とイタリア語のガイド通訳のバイトを開始。

軽〜く面白おかしく文章を綴っているが、その陰に勉励刻苦している様子がよく見て取れる。常に勉強していなければ第一線の(同時)通訳でいられるわけがない。根は超優等生の努力家なのだ。

彼女が自由奔放にオモシロ育児したという一人息子は開成中・高から東大法学部。在学中に旧司法試験に合格した秀才。そのことは本人以上に世間の関心を集めたらしく、そのあたりの事情を綴った「シモネッタのドラゴン姥桜」が出ている。予約したので図書館で来週借りてくる。

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今日はシトシト雨だ。さすが梅雨。
息子の帰宅後、ピアノ練習で新しい2小節を練習させると彼はイライラ。
ひと悶着あり、悶着は家中にエスカレート。猫ドアの1枚を壊して大騒ぎの後、男どもは何事もなかったかのよう。あーあ、ライフ イズ しんどい。

今夜の献立は肉じゃが、味噌汁、サラダ。ちょっと濃い味だがおいしくできた。

午後8時ごろに山手へ。今日は雨なのでLEDランタンは持参せず。
ワカメが坂の途中、庭園入り口から走ってきたのでこちらからも駆け寄る。
ロッカー餌場に着いてからワカメの身体を拭く。

まあまあよく食べたので長居をせずに帰ることに。




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