| 2026年06月11日(木) |
何のためのビデオ判定か? |
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その事件は6月10日のプロ野球交流戦、みずほペイペイドームでのソフトバンク―阪神戦で起きた。
7回1死一塁、立石の打席で一塁走者の熊谷が盗塁を試みるも、判定はアウト。熊谷の足は完全にベースに届いていたがその前にタッチされてるのかどうかは微妙であった。それで藤川監督はビデオ判定をリクエスト、そのビデオ判定ではグラブが熊谷の足に触れる前に足がベースに届いているのがはっきりと映っていた。「セーフや!」とオレは期待したのだが、なんと長時間のリプレー検証の末に出た判定はアウトだったのである。
これに対して藤川監督が異議を唱えたことで退場処分を受けた。藤川監督はベンチ裏に引き上げる際に拳でホワイトボードを叩いて怒りを表していたのである。
この判定にはホークスファンさえも「熊谷がかわいそうだ」と同情する始末、それにしてもビデオ判定を導入しているのにどうしてその結果に従わないのか。オレは審判団に対して激しい怒りを感じたのである。
判定に異議がある場合、リクエストができるようになって野球の楽しみはかなり向上したとオレは思っている。それによって多くの誤審がひっくり返された。ただ、アウトセーフの判定だけだったので、ストライク・ボールの判定という部分に関しては不満の残るところである。
もちろんそのような不満は、ゲームに負けたやるせなさから来るものかも知れないということは否めない。阪神はソフトバンクに全く通用しなかった。昨年の日本シリーズでも完敗したが、この交流戦でもとても敵わないということが伝わってきた。ソフトバンクはもうNPBにはいらない。アメリカ大リーグに行ってくれと思う。
それでもオレは思うのだ。1点差で1死2塁と2死走者無しは全く違う。ヒット1本で追いつける可能性があっただけにその接戦を落としたショックは大きいのだ。たとえその後で投手陣が打ち込まれて点差が広がったにしても。
昔、ミスタータイガースと言われた村山実は、審判の判定に対して猛抗議して退場になったが、その時に涙ながらにこう言ったという。
「わしらは命がけで投げとるんや。あんたらも命をかけて判定してくれ」
村山実は引退試合となる1973年のジャイアンツとのオープン戦で、捕手の田淵幸一にこう言ったそうだ。
「涙でサインが見えんから、投げる球はひとつや」
そして王、末次、高田の三人を連続三振に取り、マウンドを去ったという。
選手は一つ一つのプレーに命をかけている。だったら審判も命を賭けてしっかりと審判してもらいたいし、少なくともビデオ判定でさえも誤るなんてことはあってはならないとオレは思うのである。
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