2022年08月30日(火)

いじめを助長するドッキリ番組

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　テレビのドッキリ番組を見ていて不愉快な気分になった。芸人が落とし穴に落とされて泥まみれになり、そこでトラクターがさらに泥水をはねて顔までドロドロになるやつ。スノーマシンで背中に雪を大量に入れられるやつ、レフ板で背後からどつかれるやつなどである。

　売れてない芸人にそういうカラダを張った芸をさせて、視ている方々を面白がらせてそれで視聴率を稼ごうとするのだろうか。それを視ていてどの程度の人が「面白い」と感じるのだろうか。もしも小学生の頃にどろんこの道に突き飛ばされてランドセルの中味もどろどろになってしまった過去がある人はどんな嫌な気持ちになるのだろうかと、オレは視ていてつらかったのである。

　「ギャラをもらってるからいい」ということなんだろうか。そういうことをさせられるのは誰でも嫌なはずである。みたらし団子の蜜で顔中ベトベとにされることを「快楽」と人は感じるだろうか。オレはみたらし団子は好きだが、蜜で顔中ベトベトになるほど食べたいとは思わないしそこまで好きではない。それで笑いを取ろうという精神はあまりにも愚劣だと思うのである。

　このような「芸人をいじめて楽しむ」という番組は、学校でおきるいじめの構造に似ていないか。いじめ加害者の側はいじめても抵抗しない対象を探している。それが芸能界では「まだ売れていない芸人」なのである。番組を横で見ていた妻は「こんなん出なくても売れてる人やのに・・・」と言っていた。つまり、多くの視聴者には「売れてない芸人＝芸能界の下層」という認識があり、そういう下層の人だからいじめてもいいという暗黙の了解があるのだ。そこではワタリ１１９という、オレの息子にそっくりの芸人も出ていて被害に遭っていたのである。オレは息子がいじめられているような悲しい気分になったのである。

オレはいじめが大嫌いである。いじめ事件が起きると加害者には厳罰を与えて欲しいと思うし、加害者を擁護する識者がいると「くたばれボケ」と思うのである。息子のいじめ加害行為に対して「たいしたことではない」とほざく親は被害者に土下座させたくなるのである。

　そうしたいじめ行為の延長線上に存在するのはオレが不愉快になったようなドッキリ番組だと思う。「芸人に不愉快な思いをさせること」を娯楽として消費する人たちは、同様にいじめ加害行為を楽しむ人であるような気がするのだ。

　オレと同じ気分になった人は、どうか番組の公式サイトに意見を寄せて欲しいのである。多くの視聴者の「不愉快」という声が集まれば、いじめ助長番組をやめさせることができるはずだ。そういう番組にスポンサーがつかなくなるはずである。

　ただ。統一教会に対するバッシングはいじめでもなんでもない。反社会的組織を集団で叩くのは正義である。幹部は全員逮捕して刑務所へ。資産は没収して被害者救済にあてればいいのである。ネット上で教団を擁護している屑アカウントがあれば容赦なく叩くべきであるとオレは思っている。