江草 乗の言いたい放題
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2022年04月20日(水) 前世と来世について        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan





 『枕草子』には一条天皇に飼われている猫の「命婦のおとど」と、中宮定子やその周辺の女房達にかわいがられている犬の「翁まろ」が出てくる。翁まろに驚いた命婦のおとどは、一条天皇のいる御簾の中に逃げ込んでくる。怒った天皇は犬の翁まろを犬島への流罪にする。ところが翁まろは犬島を脱出して御所に帰ってくるのである。戻ってきた翁まろは蔵人たちにさんざんに痛めつけられてしまう。その結果死んだと思われた翁まろだが、庭に入ってきてうずくまっている、おそらくは翁まろかと思われる犬に向かって、わざと聞こえるようにように清少納言は「今頃、翁まろは何に生まれ変わってるのでしょうか」とつぶやく。自分を案じてくれた清少納言のやさしさに心打たれた翁まろは、全身をぶるぶると震わせ、涙を流す・・・というのが枕草子、第六段の「うへにさむらふ御ねこは」のストーリーである。輪廻転生するのは人間だけではなくて、猫や犬もそうであるというのが面白い。

 人が生まれ変わることを前提にすれば、今生きている世の中である「現世」の前には「前世」というものがあり、死んだ後には「来世」があるということになる。輪廻転生の考え方は仏教圏だけでは無くて英語圏の世界にも存在し、reincarnation は転生(生まれ変わり)を意味する。

死んだらそれで終わりというのではなく、死んだ後も世界は続いていて、来世では極楽浄土に行けるとか天国に行けるというのが現世の苦しみを抱えた民衆に布教するためには有効だったのだろう。そうした信仰のよりどころとなる「輪廻転生」の考え方を今の若者に伝えるためのメッセージが、あの大ヒットした映画「君の名は」の主題歌は「前前前世」だったのである。前世を通り越して、いきなり前前前世まで行ってしまうというのは本当に予想外だったけれども。

 恋愛というのは不思議だ。誰かを好きになってしまう感情というのは論理的に説明できないことが多い。自分が中学生や高校生の頃というのは理性では説明できない感情によって支配されていた。大人になってからの恋愛というのはさまざまな打算や計算が入ってくるのでピュアとは言えない。少年少女の無垢な感情の中で出てきた率直な気持ちを説明するのは「きっと前世でも夫婦だった」などという説明がしっくりくるのかも知れない。

 さまざまな障害のために現世で結ばれなかったカップルが、来世での出会いを夢見て心中するというのは戦前や昭和の時代の話である。結婚できないほどの障害というのは今の時代ではそもそも考えにくいし、世間から見れば「身分違い」であっても小室圭と真子様は結婚できたわけである。

もはや老年の域に入ったオレは、来世にはどんな人間に生まれ変わるのだろうか。人間ではなくてもっと別に生き物に生まれ変わるのだろうか。犬や猫に生まれ変わるのか。それとももっと別の家畜や、ほ乳類では無い昆虫や魚になるのか。そもそも昆虫や魚には意識なんてものが存在するのだろうか。

 来世にどんな幸福が待っていようと、現世をなんとかしたい。オレはそういう人間である。65年後に黒字転換するなどというカジノなんか信じられない。そのずさんな計画を支持した大阪維新の会や公明党の議員は、みんな来世なんか与えずに全員地獄に墜ちてくれよとオレは思うのである。


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