江草 乗の言いたい放題
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2011年07月25日(月) 列車事故なんかなかったことにしようじゃないか        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 中国政府というのは歴史の改ざんが得意である。過去の歴史の中の都合の悪い部分はみんな教科書から消してしまう。中国の現代史の闇の部分はみんなそうして消されてしまうわけだが、もしかしたらこの列車事故さえもなかったことにしようとしているのじゃないかとオレはびっくりしたのである。この朝日新聞の報道にオレは唖然としたのだ。

事故車両の運転席、当局が現場の穴に埋める  
 中国浙江省で23日夜に起きた高速鉄道の追突・脱線事故から一夜明けた24日早朝、中国当局は、追突したとみられる車両の運転席部分を、現場に掘った穴に埋めてしまった。事故から約半日後の24日午前4時半過ぎ、現場に入った記者が一部始終を目撃した。
 夜明け前。現場では、落下した1両の車体が、一部は地面に突き刺さり、高架に寄りかかるように立っていた。わきの地面の上では、追突した後続列車とみられる先頭車両が、真っ二つになっていた。切断部分は鉄板や部品がめくれ、後ろ半分は原形をとどめていなかった。
 空が明るくなり始めた午前6時ごろ、7台のショベルカーがすぐ横の野菜畑に穴を掘り始めた。深さ4〜5メートル、幅も約20メートルと大きい。午前7時半過ぎ、ショベルカーがアームを振り下ろし、大破した先頭車両を砕き始めた。計器が詰まっている運転席も壊した。そして残骸を、廃棄物のように穴の中に押しやってしまった。(温州=奥寺淳)


 なぜ後続車両は追突したのか。計器類には衝突直前の状況に関する何らかのデータが残されていたはずである。それを調査して原因を解明することもなく、さっさと証拠を隠滅してしまったのである。これが中国流のやり方なのだ。どうやら最優先されているのは「運転の再開」らしい。

 日本の新幹線にはATC(自動列車制御装置:列車の速度を自動的に制限速度以下に制御する装置)やATS(自動列車停止装置:列車が停止信号に接近すると、列車を自動的に停止させる装置)があり、前方に停止している列車があれば自動的にブレーキがかかって停止するはずである。日本製(川崎重工製)の車両を改造して導入したという中国版高速鉄道は、日本のそうした安全技術をどの程度導入したのか。あるいは切り捨てたのか。それが今回の事故と大きく関わってるとオレは思うのである。

 「落雷でシステムが停止した」ということならば、日本ならば全列車が停止するだろう。これは大きな地震などを感知したときに自動的に全列車が止まるようになってることで安全性が立証されている。これまで新幹線は何度か大きな地震を経験したが、それによる大事故は起きていない。もっとも阪神大震災のように高架橋が破壊されたような場合にはその限りではないが。もしも新幹線が走ってる時間帯に阪神大震災が起きていれば、崩落した高架橋を通過していた列車が大事故に巻き込まれたことは間違いない。

 では問題は落雷程度で停止してしまう脆弱なシステムにあったのか。あるいはダイヤ通りの運行優先で強引に走らせようとしたために起きたヒューマンエラーではないのか。追突してきた車両の運転士は死亡しているし、運転席部分は粉々に破壊されて証拠は隠滅されてしまったのである。これでは原因解明どころではない。どのような通信記録があったのかもわからない。

 オレはここで気が付いたのだ。中国政府はこの事故のことを忘れたいのである。こんな事故なんかなかったことにしたいのである。だからさっさと現場を片づけることを優先したのだ。関係者をクビにして責任を取らせ、なぜ事故が起きたのかなんてことはどうでもいいことだと判断したのである。なかったことにしないと外国に新幹線技術を売り込めないのである。日本では「新幹線」というのは運行システムなどと一体となったものだが、中国側の感覚としては「ただの速く走れる列車」でしかなかったのだ。だから通常の事故と同じ感覚で片づけてそれでオシマイなのである。

 いくら事故そのものをなかったことにしようと思っても、世界中の人々があの無惨な映像を見てしまった。今回の事故の報道と同時に、高速鉄道建設に関する多くの汚職事件も人々の知るところとなった。賄賂を払うためにコスト削減をはかった部分はどこにしわ寄せされたのだろうか。一年も完成を早めたために何が犠牲になったのだろうか。


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