江草 乗の言いたい放題
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2010年08月02日(月) 児童相談所にはやる気のない職員しかいないのか?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 教師の仕事は24時間労働みたいなものである。修学旅行の付き添いをすれば夜ものんびり寝ていられないし、家でゆっくりと風呂に入っていても突然保護者から電話が入ることもある。そういうわけでいつも臨戦態勢なのである。それに引き替え児童相談所というのはなんとのんびりしていることだろうか。子どもがインターホン越しに助けを呼んでるのにのんびりと翌日に出かけて、返事がないからとそのまま帰ってしまう。典型的な公務員体質である。子どもへの虐待事件の頻発する大阪だからこそ、児童相談所にはやる気のある職員を常駐させ、それこそ「虐待110番」というふうにいつでも出動できるように準備しておくべきじゃないのか。オレはあきれてモノも言えないのである。
 朝日新聞の記事を引用しよう。

大阪2児遺体事件 虐待通報、出動したが実態つかめず 2010年8月1日9時10分
 大阪市西区のマンションで、母親による育児放棄の末、幼い姉弟が亡くなった事件。児童相談所(児相)は家庭訪問を繰り返したが、姉弟や母親に会えないまま悲劇を迎えた。対応に問題はなかったのか。
 厚生労働省の指針では、原則として児童相談所職員が虐待情報を受けてから、子どもの安全確認をするのは48時間以内とされている。この「48時間ルール」は守られたのか。 児童相談所の大阪市こども相談センターは3〜5月に3回、同じ近隣住民から「子どもが泣いている」との通報を受け、職員が現場マンションに足を運んだ。通報を受けてから約10〜約30時間後だった。
 最初の通報は3月30日午前9時半ごろ。「夜中の2時や3時に『ママー、ママー』と長時間叫んでいる。母親が子どもを置いて働きに出ているのではないか」。玄関のインターホンのスイッチが入った状態で、スピーカーから泣き声と母親を呼ぶ声が漏れてくるという。
 センターは西区役所にこの部屋で住民登録している人を照会。しかし、登録者はいなかった。センター職員は31日午後3時、インターホンを鳴らしたが応答はなかった。センターでは、不在の場合は違う時間帯に再訪問することにしており、4月1日午前10時、2日午後6時にもマンションを訪れたが、いずれもインターホンに反応はなかった。
 2回目と3回目の通報を受けた訪問でも、インターホンを鳴らしたが、応答はなかった。職員は手紙を残し、立ち去った。 
 厚労省の指針は安全確認について「子どもを直接、目で確認することを基本とする」と定めている。また、通報者の情報だけで事実関係が分からない場合は「近隣などと密接な連絡をとるなど、情報収集に努める」としている。今回、職員は通報後48時間以内に現場に行った。だが、結局、子どもの安全を確認できず、近隣住民から情報を集めることもしなかった。
 センターの市村好弘・相談支援課長は「近隣への聞き込みをすれば、通報された親と近所との関係が崩れてしまうことがある」と説明する。センターは保護者も子どもも特定できず、立ち入り調査など次のステップに進めなかった。「手詰まり」(市村課長)状態となり、通報や手紙への返答もなかったため5月18日の訪問が最後になった。
 関西学院大の才村純教授(児童福祉論)は「安全確認の努力は認めるが、甘かったと言われても仕方ない。児童虐待防止法にも『近隣住民の協力を得つつ安全確認をする』とある。住民に状況を聞けば、手がかりを得られたかもしれない。通報があったことを伏せて聞き込みをすることもできる。安全確認の方法を再検討する必要がある」と指摘する。


 通報があったのは30日午前9時半である。訪問したのは翌31日の午後3時だ。なんでそんなに遅いのか。そんなに仕事がたてこんでいて忙しいのか。もしも仕事がそんなに忙しいのなら職員を増員したらいいだろう。虐待件数日本一の大阪である。大義名分はあるだろう。救助が一日遅れれば子どもはもう殺されてるかも知れないのである。児童相談所の仕事は緊急性を必要とするのだ。なんでそんなこともわからないのか。「最低限の義務は果たした」「マニュアル通りのことはやった」という意味の言い訳に終始する姿にオレは激しい怒りを感じるのだ。おまえらの頭の中には「臨機応変」というコトバはないのか。

 オレはクラス担任を持つと必ず最初の保護者会で自分の携帯電話の番号を黒板に大書する。そして「何かあったらいつでもここに電話して下さいという」生徒の親からはいろんな時間帯に電話がある。夜の11時、12時なんてことも、朝の6時なんてこともある。こんな時間に掛かってくるというのはよほど緊急の要件なのだ。だったら自分は全力でその問題に対処する義務があるのだ。オレは教師としてそれが当然のことだと思っている。

 通報を待つだけではだめだ。地域を巡回してどういうところを子どもがたまり場にしているのか、万引きなどの事件が多い店はどこか。小さい子どもを持つ母親たちがたまり場にしている公園はどこか。そういうところに足を運んで「私は児童相談所の職員です。何か気になることがあればなんでも知らせて下さい」と名刺を配って顔つなぎをすることも必要である。

 オレは最初橋下知事が就任したときに期待していた。太田房江というおばはんがめちゃめちゃにした大阪を立て直してくれると思ったのである。しかし、こと教育行政に関しては彼のやってることはむちゃくちゃである。非常勤講師の給与を減らして食べていけないような水準に追い込んだり、私学への助成金もどんどん減らす。ゼニがなければ何もできないのである。やる気のある人材はあきらめて他に流出するだけだ。今、中学校の教員になるなら大阪府の採用試験が一番易しいと言われる。それは志願者が激減したからだ。こんな待遇ではやっていけないとどんどん他府県へと流れたからだ。橋下流の考えでは「給料が安くても教師になりたいという目的意識がある人がなってくれればいい」ということらしい。しかし、競争率が下がった結果、やる気は確かにあるかも知れないが能力が伴わない人だってどんどん採用試験に合格してしまうのである。それは生徒の学力に影響するだろう。勉強を教えるということはやる気だけではどうにもならないのだ。教科に対する基本的な知識が欠如した状態でどうやって子どもたちによりよい教育ができるのだろうか。

 児童相談所の職員も同様だ。こちらは単なる行政職ではなくてある意味教育職としての働きが求められる。そして迅速に仕事を果たす行動力である。しかし、残念ながら今の大阪でそれがどれだけ満たされているだろうか。もちろんしっかりと仕事をされている職員の方もいるだろう。しかし、異動でその部署にやってきて、やる気もなくただ毎日のんびりと電話を待つだけの受け身の職員も多いのではないか。地域の学校と連携し、虐待が疑われる家庭を的確に把握して警察とも場合によっては協力して問題の解決を図るなんて体制がとれてる地域はあるのだろうか。

 命が失われてからではもう遅いのである。泣きながら助けを求めた幼児が餓死してしまった今回の事件、責任は母親だけにあったのではない。救うことのできる大人たちが傍観した結果このような悲劇が起きたのである。それを忘れてはならない。


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