江草 乗の言いたい放題
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2010年03月22日(月) 長崎県のコンドーム販売制限条例について        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 長崎県には全国で唯一、不思議な条例があって未成年への避妊具の販売を禁止しているらしい。これはどういうことなのだろうか。長崎県の少年保護育成条例、第9条第2項目に「少年への避妊用具の販売等を制限する」として、「避妊用品を販売することを業とする者は、避妊用品を少年に販売し、また贈与しないよう努めるものとする」と定められているのだ。未成年にコンドームを売るなということなのである。だから屋外の避妊具自販機は設置できず、ドラッグストアやコンビニでは成人であることを証明するために身分証の提示が求められるという。正しく条例が守られてるかどうかは少年補導員が巡回してチェックしてるというのだ。これはどういうことなのだろうか。

 おそらく長崎県としては「未成年は性行為をしてはいけない。だからコンドームは売らないのだ」ということなのだろう。もしかしたらカトリックの信者が多いという土地柄もあるのかも知れない。 「汝姦淫するなかれ!」という教えを条例に反映させているということである。

 しかし、その意図は果たして少年少女たちに正しく伝わるだろうか。

「コンドームを買ってはいけない」=「性行為をしてはいけない」

と正しく理解せず、

「コンドームを買ってはいけない」=「性行為の際に避妊してはいけない」

と誤解する者が多数発生しそうな気がするのだ。これは大変困ったことである。

 たとえばある高校生のカップルが、ついに肉体的に結ばれることになったとしよう。その時に女性が「きちっとコンドームつけてね!」と言ったとき、男は「いや、それは無理だ。だって条例で禁止されてるから買えないんだ。」と答えて、避妊しないで性行為に及ぶ可能性は十分にある。せっかく女性側が望まない妊娠を避けようとしてるにも関わらず、条例はそれを拒むのである。そんなむちゃくちゃなことがあっていいのだろうか。条例の存在故に女性が危険にさらされるのである。こんな条例は絶対に間違っている。

 昔、ある高校教師が卒業記念にクラスの生徒たちにコンドームを配ったということがあった。その教師は親たちから囂々たる非難を受けることになった。「そんなもの与えたせいで使いたくなったらどうするんですか!」と。なんとも馬鹿げた抗議である。コンドームを与える与えないに関わらず健全な青少年は性欲を持ってるだろうし、与えなくても性行為をしたいものは勝手にするのである。むしろ与えることで新たな教育の機会が生まれるのだ。望まない妊娠や性感染症から身を守るためにその必要性をこそ教えないといけないのである。

 長崎県のこのむちゃくちゃな条例は 1978年の条例改正時に盛り込まれたものである。自販機によるエロ本の販売が問題視されていて、その規制と同時に生まれたものである。つまり、コンドームはエロ本と同一レベルに置かれてしまったのだ。コンドームのような大切なものと、たかがエロ本を一緒くたに考えた長崎県議のレベルの低さにはあきれてしまうのだ。

 高校生のうち、きちっとコンドームを使用して避妊する者は3割ほどしかいないらしい。高くて買えないということではないのである。ドラッグストアに行けば定価の7割引きとかで安売りされている。12個入りの一箱が298円で買えたりするのである。一個30円以下だ。それでもなぜか買わないのだ。7割は無防備な性行為を重ねていて、しかも今の高校生はしょっちゅう付き合う相手が変わるので相手も不特定多数になる。援助交際をしている女子高生も多く、その場合は相手のオッサンの年齢層も広がる。結果的に先進国の中で唯一日本だけが未成年者の性感染症やHIV感染者が増加し続けているのである。自分だけは安全なんてことはあり得ないのである。今の状況はまことに憂慮すべき事態である。

 中学生や高校生が性の快楽に溺れれば勉強どころではなくなるだろう。孔子先生も「 子曰、已矣乎、吾未見好徳如好色者也。」(子曰く、已(やん)ぬるかな。吾未だ徳を好むこと、色を好むがごとくなる者を見ざるなり。)と語っている。「どうにも手の施しようがないなあ。わしはまだ道徳を好むことをエロを好むほど熱烈な者を見たことがないよ」という意味である。中国三千年の歴史の中でもそうだったのだ。そうした人間の本質は変えることができず、未成年の性行為を禁止することは不可能なのである。だったらせめてその危険を取り除くしかないのじゃないか。適切なコンドームの使用を啓蒙して望まない妊娠を防ぎ、性感染症の危険から青少年を守ることの方が、くだらない条例を制定することよりもはるかに重要だとオレは思うのである。

 少年たちの暴走する性欲は危険な凶器であるとオレは思っている。彼らの中には女性を自分たちの性欲のはけ口としか考えず、ただの快楽の道具としか思っていないクソみたいな連中も多い。だからコンドームを使おうとしないのである。オレはそんな彼らに対して「おまえらはアホか!」と一喝する。避妊しないで性行為を行うことは、武士が街中で刀を抜き身で振り回すのと同じことである。刀はきちっと鞘にしまっておくべきだし、アレはちゃんとコンドームをかぶせるべきなのである。


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